PC、スマホ画面をずっと見る人の目がヤバい

プレジデントオンライン / 2019年8月4日 11時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/maroke)

Q.目の乾き、水で洗うべきか?

■そのドライアイ、原因は何か?

「目が乾くときには、水で目を洗っていいでしょうか?」「洗眼剤を使うとすっきりするので、日に何度も使うのですが、大丈夫でしょうか?」。これらはちょっと難しい問題です。

花粉やホコリなどによるアレルギーがあって、洗い流すために使うのはよいと思います。しかし、目を洗うと、涙も一緒に洗い流してしまうことになります。涙の中には、感染を予防する成分なども入っているので、涙をあまり洗い流すのはよくないといわれています。また、洗眼剤も、目薬同様、防腐剤が入っているものは、アレルギーを引き起こすことがあるので、できれば避けたほうがよいでしょう。

市販の目薬を1日に何十回も使うのも同様です。せっかくの涙を洗い流してしまうことになり、目の乾きを促進してしまう可能性もあります。涙には目の表面の角膜を保護する役割もあるので、角膜に傷がつきやすくなる可能性もあります。

「目を洗うのはダメ」「目薬をさすのはダメ」とはいいませんが、適当な回数にとどめて、洗い流しすぎたり、目薬や洗眼剤を使いすぎたりしないようにしましょう。

一方で、ドライアイを訴える患者さんは増えています。主な原因は、まばたきの減少や乾燥です。パソコンやスマホの画面を集中して見ていると、まばたきが減ってしまいます。まばたきは涙の分泌を促すので、まばたきをしないと涙が減り、目の表面が乾燥しやすくなります。また、オフィスでは1年中エアコンが効いていて、室内が乾燥していて目も乾きやすくなっています。こうした状況が重なって、ドライアイの人が増えていると考えられます。

涙には、目の乾燥を防ぐだけでなく、細菌やウイルスを殺菌したり、目の表面の角膜に栄養を補給したりする役割もあります。このため、涙が少なくなりドライアイになると、目の表面に傷がつきやすくなり、目が①疲れやすくなる、②痛くなる、③かゆくなる、④ごろごろする、⑤目やにが出る、⑥ものがかすんで見える、⑦充血する、などのさまざまな症状が出ます。

ドライアイを予防するためには、まずは部屋が乾燥しすぎないよう加湿し、できるだけまばたきをするようにします。パソコンの作業やスマホを見るときは、時間を決めて、時々画面を見るのをやめて休憩します。こうした対策は、ドライアイになったときに症状を緩和するのにも役立ちます。

■目薬の使いすぎなどが原因となることも

ただ、一言にドライアイといっても、涙が足りなくて起こるものと、涙が乾きやすくなって起こるものがあります。前者は、涙の分泌が減少して目の表面の水分が不足して起こり、後者は、目を乾燥から守る脂の分泌が減るなどし、涙が角膜の表面にしっかりのらずすぐに乾いてしまって起こります。ほかにもコンタクトレンズの使用、ビタミンAの不足、目薬の使いすぎなどが原因となることもあります。治療法は異なるので、気になる人はまず眼科で検査を受けて適切な治療を受けてください。

▼洗いすぎると、感染予防成分を含む涙も洗い流してしまうことに

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井上賢治
医療法人 社団済安堂理事長 井上眼科病院院長
千葉大学医学部卒、東京大学医学部大学院修了。眼科専門医。専門は緑内障。138年(創立1881年)の歴史を有する日本有数の眼科専門病院のトップを務める。著書に『視力0.1でも豊かな生活を送る 目の健康を守る本』など多数。

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井上 賢治 医療法人 社団済安堂理事長 井上眼科病院院長
千葉大学医学部卒、東京大学医学部大学院修了。眼科専門医。専門は緑内障。138年(創立1881年)の歴史を有する日本有数の眼科専門病院のトップを務める。著書に『視力0.1でも豊かな生活を送る 目の健康を守る本』など多数。

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(医療法人 社団済安堂理事長 井上眼科病院院長 井上 賢治 構成=大井明子 撮影=石橋素幸 写真=iStock.com)

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