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朝起きた時に「体が痛くない」睡眠のポイント

プレジデントオンライン / 2020年1月5日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/torwai

「痛みに効果がある」と続けている習慣や運動が、症状を悪化させているかもしれない。腰痛や関節痛について、10のテーマに応じて専門家に聞いた。第7回は「ベッドと布団」――。(全10回)

■翌朝体が痛くならない睡眠のポイント

眠る環境を整えるためにやはり重要なのは寝台と寝具です。いかにスムーズな寝返りを打てるものを準備できるかにかかっています。これが、翌朝のコンディションに大きな影響を与えるのです。

夜寝ている間は様々な代謝が抑えられ、体は自然と動きにくくなります。でもその状態でも最低限体を動かすことは必要で、それが寝返りという行為として人間に備わっていると考えられます。寝返りができないと、血液、関節液、リンパ液などの流れが悪くなり、翌朝の体の痛みとして表れてしまいます。

ではベッドと布団ではどちらのほうがスムーズな寝返りを打つことができるのか。それは、その人に合った適度な硬さがあればどちらであっても実現可能です。身長、体重、肩幅、このあたりが重要な要素になってきます。

例えば体ががっちりしている人であれば、寝返りを打つ際に腰を支えるために、寝台にはある程度の硬さが必要になります。逆に小柄な女性であれば、それより柔らかくてもいいわけです。しかし、硬い、柔らかいというのは、適度な範囲内での話になります。

柔らかすぎる寝台というのはベッドに多いですよね。腰が沈んで、いわゆる「くの字」、スプーンのような姿勢で寝ると腰に負荷がかかります。逆に硬すぎると、今度は背骨が反って筋肉が緊張し、これもまた腰痛の原因になります。

■枕に求められる3つの条件

寝台にはこのように適度な硬さが求められますが、さらに重要なのが枕。スムーズな寝返りを打てる枕の条件というのは1つではないわけです。

まず大切なのが、その人の体格に合った高さ。人間には肩幅・肩の厚みがあるので、上向きで寝ているときも横向きで寝ているときも肩の分の高さを支える必要があります。2つ目はその高さを一晩中維持できる硬さ。3つ目は表面がフラットであるということ。

ふかふかの枕は、頭が沈んですぽっとハマるような感覚があり気持ちがいいのですが、そこから頭が動きづらくなり、寝返りを打つ妨げになってしまいます。

また、プラスチックチップ、そばがらなど細かいものがたくさん入っているような枕は地獄。その素材が重みによって分散していくので頭が沈む原因になります。就寝中に枕を平らに直したり、中の素材を寄せたり、無意識に調整することになり、眠りが浅くなってしまいます。

また、枕を折り曲げて使ってしまう人がいますが、これをすると、輪になった部分はどうしても高くなり、反対側は低くなる。そうなると、表面はフラットになりません。

自分の体に合った寝台と寝具を準備して、スムーズな寝返りをしっかりと打つことができれば、寝違えによる首などの関節の痛みや、朝起きたときのだるさなどの悩みは解消されるはずです。

【結論】いかにスムーズな寝返りを打てるかですべてが決まる

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山田 朱織(やまだ・しゅおり)
1989年東京女子医科大学卒業、16号整形外科院長。2003年に睡眠姿勢の研究および整形外科枕開発のため山田朱織枕研究所設立。全国の整形外科医と睡眠姿勢研究会を立ち上げて活動中。

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(山田 朱織 撮影=藤中一平)

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