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トイレ禁止の余波!武蔵小金井タワマンの本音「名前を変えたい」

プレジデントオンライン / 2020年2月21日 15時15分

MUSAKO.S.Cと記された同タワマンの展示模型。公式ホームページを見ると、MUSAKO.S.Cの表記はすでに消えていた。

■武蔵小金井タワマン購入の勧誘を受けてきた

タワーマンションの建設ラッシュが止まらない。不動産経済研究所の調査によれば、2008~17年の10年間で、首都圏には341棟の高層マンション(20階建て以上)が建てられたという。

タワマンといえば、東雲・豊洲などの湾岸エリア、西新宿や港区などの億ションなどが頭に浮かぶ。一般家庭には間違っても手が届かない。そんなイメージがある。対して、武蔵小杉や川口といった郊外エリアに立つタワマンは、都心へのアクセスが便利でありながら前者と比べれば手ごろな価格で購入ができることから人気が高い。

新宿駅から中央線で最速22分。東京都23区外にある武蔵小金井駅前には、20年5月末に竣工予定のタワマン「プラウドタワー武蔵小金井クロス」が建設中だ。

「湾岸エリアや西新宿にブランド力があるのはわかります。デベロッパーは武蔵小金井にブランドのイメージをなんとか植え付けようと躍起になっているようでした」と話すのは、同タワマンのモデルルーム見学へ参加したという会社員の男性(27)だ。

まずはデベロッパーである野村不動産の社員と一対一で1時間ほど説明を受けた。妻とふたり暮らしで子どもがまだいない男性は、2LDK・約6500万円の部屋の購入を勧められた。

「担当者は、『子どもが生まれてもしばらくは2LDKで十分。大きくなったら3LDKに買い替え、独立して家を出たらまた2LDKに買い替えればいい』と言っていました。しかし、マンションを売るにも諸費用はかかります。そこについては触れることなく話は進んでいきました」

男性が売却時に価格が下がっていた場合について尋ねると担当者は自信満々に答えた。

「正直、このマンションの価格は下がることはないと思います。駅から徒歩2~3分で全716戸はほかを探してもなかなかありません。さらに武蔵野台地という立地の良さで、地盤も水はけも心配ない。買値よりも売値が高くなる、それを目指していける場所になるのではと予想しています」

価格が上がるか下がるかなど、そのときにならなければわからない。それでも、「価格は下がることはない」と言ってしまう社員の知識はいったいどれほどのものなのかと、疑問を抱かずにはいられなかったという。

■武蔵小金井による「脱ムサコ」宣言

ひと通りの説明が終わり、モデルルームの見学に移った。ここで男性が気になったのは、模型や図面に記された「ムサコ」や「MUSAKO」の文字。この略称は武蔵小杉や武蔵小山でも同じように使われているが、武蔵小金井もムサコなのか。ふと気になって担当者に聞いてみたという。

「同マンションはWEST館とEAST館の2つに分かれており、その間にある広場を『ムサコヒロバ』と名付けて図面に記してありました。しかし、19年の台風19号で武蔵小杉のタワマンが電気系統の浸水で停電や断水など大打撃を受けた。その一連の報道などで『ムサコ』のイメージがダウンしたこともあり、『ムサコヒロバ』は『クロスヒロバ』に名前を変える予定だと話していました」

さらに模型に記されたショッピングセンターの名称「MUSAKO.S.C」は、すでに変更が決定。“~野村不動産が手掛ける「地域密着型商業施設」新ブランド~「SOCOLA」誕生”とプレスリリースが発表されている。武蔵小金井は「ムサコブランド」に見切りをつけたのか――。野村不動産に問い合わせると以下の旨の回答があった。

「『MUSAKO.S.C』に関しては、もともと仮名称であり、先日正式名称が決まったまでです。『ムサコヒロバ』の名称においては、当社ではなく地元の再開発組合に決定権があります。名称変更の話が出ている可能性もありますが、このまま『ムサコヒロバ』になることもあるでしょう」

武蔵小金井は「ムサコブランド」を捨てるのか。竣工が待ち遠しい。

(プレジデント編集部)

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