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文在寅が自ら殴り殺した韓国経済…航空会社が遂に破産し地獄が本格化だ!

プレジデントオンライン / 2020年8月5日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/tupungato

■安倍「贖罪像」は全く意味がない

危機の時代こそ、「フェアに向き合う姿勢」が必要でしょう。「排除」を内包した「対立」など必要ないのです。韓国で新型コロナウイルスが感染の収束と再拡大を繰り返している中で、大きな打撃を受けているのが航空業界です。韓国の航空業界で5位のイースター航空が清算手続きに入っており、韓国聯合ニュースでは「イースター航空の企業再生は事実上不可能。清算の可能性が高い」と報じています。

イースター航空の破産は、果たしてコロナによる影響によるものなのでしょうか。フェアな目線で見れば、実は、昨年から日韓関係の悪化によって、格安航空会社(LCC)各社の業績は元々悪化傾向にあり、そこにコロナがとどめを刺した格好です。いま、韓国では慰安婦を象徴する少女像の前で土下座して謝罪する安倍首相をモチーフにした像を設置しました。しかし、そのようなパフォーマンスをしている余裕など、韓国にはないはずです。

聯合ニュースによれば、「LCCのチェジュ航空は、LCCイースター航空の経営権買収のための株式売買契約を解除しています。これによって、イースター航空の社員約1600人が職を失う事態が現実化するとみられる」としています。韓国で初めての航空会社間の経営統合として注目を浴びていましたが、新型コロナウイルス感染拡大によって、航空業界の再編に影響が出る可能性が高いです。また、大手アシアナ航空もHDC現代産業開発への売却手続きを進めていましたが、無期限で延期されています。コロナによってアシアナ航空の負債が拡大したことでHDC側が買収に難色を示しており、韓国の航空産業に多大なダメージとなっています。

■イースター航空は反日不買運動で自滅

国土面積が日本よりも小さい韓国において、国内には大韓航空とアシアナ航空の大手のほかに、済州航空やジンエアーなどLCCを含めて航空会社が8社存在しており、市場の観点からみても、供給過多の傾向がありました。韓国規模の国であれば、大手航空会社が1社、LCCが2~3社程度であれば十分でしょう。需要と供給のバランスを崩せば市場は崩壊する、または、企業は淘汰されていくのは必然なのです。

しかし、問題なのは、コロナ以前から進められていた航空業界の統廃合による再編が、今回の危機によって頓挫している点です。従業員含めて、関係職員が職を失うことになってしまいます。

19年夏においては、LCCの売上高の約3割を日本便が占めていましたが、日韓対立に伴う「反日不買運動」によって訪日韓国人が激減し、日本便は大幅に縮小していました。

昨年8月に起こった韓国の「反日不買運動」により、日本旅行のキャンセル続出はLCCの経営を直撃しました。そこに追い打ちをかけたのが「コロナ禍」であったわけで、順番としては「反日運動」が先なのです。どちらにしても、「歩みよりの精神」がなければ、結局わが身に巨大なブーメランのように返ってくることになると言えるでしょう。

■反日不買運動の前後での状況

昨年の韓国航空業界の状況を振り返ってみると、反日不買運動が起きるまでは、日本線の旅客数は、前年同月比で増加を続けていました。しかし運動が最も過激になった8月にはマイナスに転じています。一方で、その当時、中国線が13%、アジア線(日本、中国除く)は15%、欧州線は10%それぞれ増加していました。反日感情から、日本線から中国線、欧州線へのシフトを強めようとしていた矢先に、新型コロナウイルスの影響で全世界が強制的に移動の制限を強いられることになったのです。

昨年7月1日に、経済産業省が「ホワイト国」から韓国を除外する方針を示すとともに、特定品目である、「フッ化ポリイミド」「フォトレジスト」「フッ化水素」を包括輸出許可から個別許可に切り替えると発表しました。

これを受けて、韓国は日本への敵対心から、「NO JAPAN」「日本製品の不買運動」が始まりました。ユニクロ、日産、アサヒビールなどが韓国の不買運動の矢面に立ち、韓国事業から撤退する企業も出てきています。

直近の反日の動きとしては、韓国で慰安婦問題を象徴する「少女像」に安倍総理とされる男性がひざまずき謝罪する像が設置されたことが分かっています。これは、日韓関係で新たな火種となるでしょう。

これに対し、菅官房長官は「事実かどうかということは確認しておりませんけれども、そのようなことは国際儀礼上許されないと思います。仮に報道が事実であるとすれば、日韓関係に決定的な影響を与えることになる」(菅義偉官房長官)と述べています。

世界的危機の状況において、反日をかざして対立している場合ではないという国民の意見もあります。

■危機的状況において「反日」はとるべき態度か

今回の危機は、企業の大きさや業種を問わずに影響を与えています。特に航空業界でも投資家サイドでも変化が見られます。5月2日、ウォーレン・バフェットは、自身の率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイで保有していたデルタ航空とサウスウエスト航空、アメリカン航空グループ、ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスの株式を全て手放したことを明らかにしました。バフェット氏は、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済的影響で航空事業が根本的に変容したと指摘しているのです。今回の危機における航空業界のダメージの大きさを物語っていると感じます。

また、リーマンショックの時を振り返ってみましょう。大企業ですら存在が厳しい状況に追い込まれました。米国では自動車業界の需要がなくなり、GMやクライスラーが倒産、日本では需要の激減によってJALが倒産しています。今回のコロナ危機では、ANAが月間の現金流通額が1000億円にとどまるとみられ、今年の4月には日本政策投資銀行(DBJ)の危機対応融資を活用して、約3500億円調達の検討に入っています。

今後、感染の拡大状況に鑑みてということではあるものの、この先、少しずつ移動の制限は段階的に解かれていくでしょう。まずは隣国への渡航といった消費行動が予想されます。「韓国―日本」間の移動は経済的な面から見ても「重要な需要」なのです。この環境の下で、「反日」「反日不買運動」などを掲げている場合ではありません。

■フェアな目線で危機を乗り越えるための行動を

国内経済が冷え込むと支持率は低下します。そうしたときに支持率回復のため国民の目を国外に向ける手法は、古くから政治の世界で使われてきたものです。危機に直面し、世界中がリボーンしようと苦しんでいる最中に、古臭い政治手法を使うリーダーなど信用できないでしょう。

「経済」は国民の消費活動によって成り立ち、その消費活動は国境を超えて国々の経済、ひいては人々の生活を潤すのです。切磋琢磨するような「良き」ライバル関係を保つ「対立」は互いを成長させるために有益かもしれませんが、「排除」を内包した「対立」は必要ないのです。

コロナによるパンデミックで、「世界中はつながっている」という誰もが強く感じたであろう事実を目の前に、世界中の国々や各国の国民は何を思い、どのような行動をするのでしょうか。

日本の国民はフェアな目線を持ち、危機の中でも情報を正しく捉え、判断できる存在であることを願っています。

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馬渕 磨理子(まぶち・まりこ)
テクニカルアナリスト
京都大学公共政策大学院を卒業後、法人の資産運用を自らトレーダーとして行う。その後、フィスコで、上場企業の社長インタビュー、財務分析を行う。

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(テクニカルアナリスト 馬渕 磨理子)

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