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眞子さまとの結婚が破談したとき、小室圭は皇室のなにを暴露するのか

プレジデントオンライン / 2021年3月17日 17時15分

婚約が内定し、記者会見される秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さん=2017年9月3日、東京都港区の赤坂東邸[代表撮影] - 写真=時事通信フォト

■とうとうエリザベス女王が声明を出す事態に

「生まれてくる子どもの肌の色を心配された」
「生きていたくないと思った」

英王室のヘンリー王子の妻・メーガン妃の発言が大きな波紋を広げ、王室を揺るがす事態になっている。

ヒラリー・クリントンやテニスのセリーナ・ウィリアムズは、メーガン妃の発言を支持したが、英国内のメディアの多くは、「エリザベス女王への衝撃的な侮辱だ」と批判している。

沈黙を守るという不文律を破って、エリザベス女王までが声明を出した。

「ハリー(ヘンリーの愛称)とメーガンにとって、この数年が、どれほどつらいものだったのか、その全容を知り家族全員が悲しんでいます。とりわけ人種の問題を懸念しています。記憶が食い違う部分があるかもしれませんが、問題を深刻に受け止め、家族の中でプライベートに対応します」

やんわりと、私の記憶とは違うと反論し、家族のプライベートなことを外で発言するものではないと、諭しているようだ。

しかし、ヘンリー王子の兄のウィリアム王子が「王室家族はレイシスト(人種差別主義者)ではない」と否定したことで、この波紋はまだまだ広がりそうである。

■プレイボーイ王子と人気女優のなれそめ

元々2人の結婚は、ウィリアム王子とキャサリン妃の時のように、「英国民の多くが祝福してくれる」ものではなかった。

ヘンリー王子は数々の女性と噂になり、やんちゃな行動が国民から愛されもしたが、パパラッチたちの格好の餌食になって、顰蹙(ひんしゅく)も買っていた。

そのプレイボーイ王子が、アメリカの人気ドラマ『SUITS』で一躍有名なった女優のメーガンに会い、たちまち恋に落ちたのである。

日本テレビロンドン支局長だった亀甲博行が書いた『ヘンリー王子とメーガン妃 英国王室 家族の真実』(文春新書、以下『ヘンリー王子とメーガン妃』)によると、会ってから2回目に、ヘンリーはメーガンに「アフリカに行こう」と誘い、予定を合わせて旅行したという。

ボツワナの星降る草原のテントで2人きりで過ごしたそうだが、テントといっても1泊7万円の高級施設で、部屋の前から野生のライオンや象を見ることができたという。

出会って16カ月で2人は婚約した。その時点で皇位継承順位は、チャールズ皇太子が1位で、ウィリアム王子が2位、ヘンリーは6位だった。

メーガンは、3歳年上でバツイチ、父親は白人だが、母親はアフリカ系の黒人で、英王室に黒人が入るのは初めてである(ワシントン・ポスト紙によると、英国王ジョージ3世〈1738~1820年〉の妻、シャーロット王妃はアフリカ人の子孫であったと主張する歴史家たちがいるというが)。

■周囲が明かす「冷たい女」「野心家」という評価

メーガン妃は子どもの頃から、白人と黒人の混血として生まれたことに対する葛藤があったようだ。こんなエピソードが『ヘンリー王子とメーガン妃』のなかにある。

メーガン妃が7歳の頃、クリスマスプレゼントにバービー人形のファミリーセットが欲しいと思っていた。だが、売っているのはすべてが白人家族か、もしくはすべてが黒人家族のもので、彼女の家のような混血の家族のものはなかった。

当日、彼女が父親からもらったのは白人の父、黒人の母、黒人と白人の子どものいるセットだった。父親が2セット買って組み合わせたものだったという。彼女にとって人種差別問題は原点であり、王室で子どもの肌の色についてとやかくいわれたことは、死ぬほど辛いことだったのだろう。

メディアは、彼女の両親が離婚していることや、彼女自身も離婚歴があり、わずか2年足らずで別れたことなどを書き立てたため、当初、英国民の反発は大きかった。

また、メーガンは「冷たい女」だという身内や親友たちの評価が付きまとう。17歳上の異母姉は彼女のことを「薄っぺらな成り上がり者」「野心家」と口を極めて罵倒し、メーガンの暴露本まで執筆していたという。

異母兄も、結婚式の2週間前にヘンリー王子に手紙を送り、「メーガンとの結婚をキャンセルしたほうがいい」という主旨のことを書いたそうだ。

かつては親友だった女性は、「メーガンは人との付き合いをとても計算していて、戦略的でした。ある人が自分の人生に必要ないと思ったら、簡単に切り捨てるんです」と語っている(『ヘンリー王子とメーガン妃』より)。

■異例ずくめの王室生活では気苦労も

最初のメーガンの結婚式に出席した友人たちも、その多くは、彼女と口もきかなくなっているという。

カナダ人のシェフと真剣交際していたが、ヘンリーと出会ったメーガンは彼氏をあっさり捨てたといわれているそうだ。

英国紙「デイリー・ミラー」は結婚式のわずか3週間前に、「過去を消すタイプの人物は、今後も同じことをするものだ」と、ヘンリー王子が同じような目に遭わないかと心配する記事を出した。

ヘンリーとメーガンの結婚式も異例ずくめだった。兄のウィリアムたちが行ったウエストミンスター寺院ではなく、セント・ジョージ礼拝堂という小さなところを選んだ。

メーガンは式には母親以外の親族を一人も招待しなかった。ジョージ・クルーニー夫妻やセリーナ・ウィリアムズなど、女優として有名になってから友人になった「有名人」ばかりだったようだ。

説教に立ったのはアメリカ聖公会の黒人大主教で、公民権運動の指導者マーチン・ルーサー・キングの言葉から始まった。

説教が終わって礼拝堂に流れたのは、アメリカの黒人ソウルシンガー、ベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」だった。

独特で、多様性のある結婚式を行ったメーガン妃に、メディアや国民はおおむね好意的だったといわれるが、一部には強い反発もあったようである。

サセックス公爵のハリー王子とサセックス公爵夫人のメーガンは、セント・ジョージズ・チャペルで結婚式を挙げた後、行列の途中でアスコット・ランドーの馬車でウィンザー城を出発
写真=iStock.com/AdrianHancu
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/AdrianHancu

人目を憚らず夫と手をつなぐ、公務の際にジーンズをはく、車から降りて自分でドアを閉めるなど、「英王室ではマナー違反」だという声もあり、メーガン妃にとっては何かと気苦労の多い生活が始まった。

■「離脱したい」女王の返答は厳しいものだった

メーガン妃は結婚する前、ヘンリー王子と2人で「世界を変える」と、周囲に語っていたという。

そのためにはまず、古い因習にがんじがらめになっている王室を変えようと考えたのかもしれないが、そのことにより、彼女は追い詰められていくのである。

結婚後はウィンザー城からほど近い場所に引っ越し、3億円以上かけて改修した。衣装代には年7000万円以上をかけた。出産も皇室が使うセント・メアリー病院ではなく、高額なポートランド病院だった。

さらに、毎年エリザベス女王の家族が集うのがしきたりになっている2019年のクリスマス礼拝に、カナダで休暇を取っていて参列しなかった。

その10日後、エリザベス女王は、「ヘンリーとメーガンは、2020年春以降、殿下、妃殿下の称号を返上して、一切の公務から退け」と、きっぱりといい渡したのである。

公務ができなければ、公的資金も受け取ることができなくなる。

厳しい決断だが、『ヘンリー王子とメーガン妃』の亀甲は、「セレブ気取り、浪費ぶりが目についていたメーガン妃の振る舞いは、エリザベス女王が長年苦心して築き上げたイギリス王室にとって『蟻の一穴』となる可能性は大いにあった。女王は王室の将来を考え、2人を切り離すと決めたのではないだろうか」と推測している。

■転機を迎えている2つの“ロイヤルファミリー”

そして、ロイヤルウエディングからわずか1年半後の2020年1月に、2人は「主要な王族の地位から退く」と“王室離脱宣言”したのである。しかもこのことはエリザベス女王やチャールズ皇太子には相談せずに行われたといわれる。

2人はカリフォルニア州サンタバーバラ郡に、16億円といわれる豪邸を購入して暮らしている(ヘンリーは、母親のダイアナ元皇太子妃の遺産がなかったらこうしたことはできなかったと語っている)。

そして今年の3月、テレビのインタビュー番組に2人で出て、冒頭の発言をするのである。

長男のアーチーが生まれる前に、子どもの肌の色への懸念に加えて、「子どもには警護が与えられず、称号も与えられないだろう」といわれたというのだ。

これが事実なら、エリザベス女王を含めた英王室の人種に対する偏見は、メーガン妃にとって許しがたいものだったことは理解できる。たった一人の女性の行動と決断が、1000年以上続いてきた王室を根底から揺さぶっているのである。

夕暮れ時のビッグベンとウエストミンスター寺院
写真=iStock.com/bukki88
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/bukki88

翻って、日本の皇室も転機を迎えているように、私は思う。その一つが秋篠宮眞子さんと小室圭の結婚問題であろう。

■結婚について「いいと思う」は1.1%しかないが…

これについては、さまざまな雑誌が取り上げているが、今のところ結婚に反対や懐疑的な意見が多い。

中でも、週刊朝日(3/26日号)が、「1万3057人アンケート 眞子さま小室さん『結婚問題』97%以上が『反対』」だと報じた。これでは多くの国民の理解など得られるはずはないと読んでみたが、見出しよりも内容は穏当な意見が多い。

このアンケートはインターネットを通じて行われた。ネットはおおむね、ネガティブな意見が多くなるのはよく知られている。

「この結婚をどう思うか」という質問に、「いいと思う」は何と1.1%しかない。代表的な意見は、「金銭問題や疑惑の数々を何年も放置して、眞子さまを矢面に立たせるなどあり得ない」というものだが、はて、金銭問題以外の疑惑とは何だろう?

また、「小室圭さんは宮内庁が求めた金銭問題の説明を行う必要があるか」という質問には、「ない」が52%で「ある」の48%を超えているのである。

国民に説明するべきは秋篠宮夫妻と眞子さん、この問題は当主で父親である秋篠宮が解決すべきだと、秋篠宮の決断不足、父親としての責任を果たしていないという疑問の声が多いのである。

これを読む限り、賛成反対は拮抗(きっこう)していて、秋篠宮にとっては厳しいアンケート結果になっている。

■結婚した2人はどのような夫婦になるのか

このところ、小室圭のほうから眞子さんと別れるといい出すべきだという意見もあるが、文藝春秋(4月号)で歴史学者の小田部雄次がいっているように、「辞退はしにくいでしょう。内親王のラブコールを断わったなんてことになったらそれこそ袋叩きですよ」。眞子さんから別れるといい出さない限り、結婚へと進んでいくことは間違いないようだ。

2人が結婚したら、どのような夫婦になるのか。私は、ヘンリー王子とメーガン妃のケースを見ていて、男女の違いはあるが、小室圭がメーガン妃になるかもしれないと考え始めている。

牽強付会といわれそうだが、メーガン妃が女優として有名になったのは、テレビドラマの『SUITS』だったが、彼女の役は「パラリーガル」なのである。試験が苦手で司法試験を受けないが、調査をやらせれば弁護士事務所随一の美人でセクシーな女性だ。

彼女は実人生でも、女性の人権問題やアフリカ支援の活動などをしてきているから、パラリーガルを演じることで、社会を見る目にさらに磨きがかかったのではないだろうか。

小室圭も日本でパラリーガルをやりながら、弁護士資格を取ろうと勉強していた。ニューヨークのロースクールへ入り、この夏には晴れて弁護士になるといわれている。

■世間にいいたいことは山ほどあるはず

そうした人間から、今の皇室はどう見えるのだろう。英王室以上に古い体質をそのまま残した“因習”の総本山のように見えるのではないか。ニューヨークにいればなおさらのことであろう。

日本古来の伝統を守り、天皇は日本国民統合の象徴であることは認めながらも、改革の余地はあると考えているのではないか。

“平民”として初めて皇太子妃になった美智子さんが受けたといわれている、宮内庁でのいじめに近い処遇や、嫁姑問題。

雅子さんは、子どもがなかなか生まれないことで周囲に責められ、皇太子(当時)が「雅子の人格を否定するような動きがあった」とまで会見で発言する事態になったこともあった。

そして、母親の元婚約者との金銭トラブルがきっかけとはいえ、プライバシー侵害といえるような母親と自分に対する報道と、それを鵜呑みにして、自分の人格を疑い、結婚反対をいい募る世間に、いいたいことは山ほどあるはずだ。

弁護士資格を取得してもニューヨーク州の中だけでしか働けないようだが、一法律家として、日本の報道にものをいうことはあり得るだろう。

■皇籍離脱、米国移住、そして…

これまで皇室の女性と結婚した男性たちは、皇室側が人選をして、ふさわしいと思う人間を選び、結婚をさせてきた。

だが、秋篠宮夫人・紀子さんと秋篠宮は学習院大で出会い、大恋愛を経て結婚した。紀子さんが表立って何かをいうことはないが、身内や職員に対してははっきりものをいうことで知られる。

まして、眞子さんと小室圭は、国際基督教大学で初めて知り合った“完全自由恋愛”である。眞子さんが皇籍離脱をして、1億4000万円といわれる一時金を放棄して小室圭と結婚すれば、2人が住むのは、ヘンリーとメーガンも選んだアメリカになるはずだ。

そうなれば、向こうのメディアも黙ってはいないだろう。2人をテレビに出演させ、爆弾発言をさせればと考えるに違いない。

新聞、雑誌も、独占インタビューを持ち掛けてくるだろう。眞子さんはいわないかもしれないが、法律家である小室圭が、これまでのメディアの報道の仕方や、秋篠宮夫妻とのやりとりについて話すかもしれない。

一卵性母子といわれている母親・佳代についての目に余るプライバシー侵害報道や、金銭トラブル後の秋篠宮夫妻の対応についての“事実”を話せば、日本で大きな騒ぎになることは間違いない。

並ぶカメラ
写真=iStock.com/AndrijTer
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/AndrijTer

■「日本皇室のメーガン」になる?

私が小室圭なら、秋篠宮にこのことを聞きたい。秋篠宮が昨年の誕生日会見で、憲法24条を持ち出し、「結婚は両性の合意に基づく」から“2人の結婚は認める”といったのに、結婚と婚約は違うなどと、なぜいい出したのかと。

眞子さんが公表した「お言葉」の中で、「私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」といっているのに、なぜ、父親としてはっきり決断しなかったのかと。

もちろん、小室母子のほうにも非があることは間違いない。元婚約者と金銭問題について、なぜ早く話し合いをしなかったのかと問われれば、返す言葉がないだろう。

だがその一事をもって、自分の人格を全否定するメディアや宮内庁の理不尽さには、いいたいことが山ほどあるに違いない。

メーガン妃を見ていて、女優ということもあるが、メディアの使い方が大変うまい。今回のテレビ出演もそうだが、要所要所で雑誌のインタビューに出たり、時にはSNSを駆使したりしている。

巨大な相手と対するには、こうした「飛び道具」が有効になる。万が一、眞子さんと結婚できなかったら、小室圭は日本皇室のメーガンになるかもしれない。

春だというのに、コロナ禍で花見もままならない。やることがないから、こうした“妄想”ばかりが膨らんでしまう。困ったものだ。(文中敬称略)

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元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、近著に『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。

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(ジャーナリスト 元木 昌彦)

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