AstraZeneca社の第II相臨床試験開始による提携契約に基づいた15百万米ドルのマイルストン支払い受領のお知らせ
PR TIMES / 2019年1月7日 16時40分
次世代がん免疫療法の新規アデノシン2A受容体拮抗薬 AZD4635の開発でマイルストンを達成
当社は、AstraZeneca社との提携によって開発中の次世代がん免疫療法が、本日、同社より、AZD4635の開発でマイルストンを達成したことが通知されましたので、お知らせいたします。この結果、当社グループはAstraZeneca社より15百万米ドルのマイルストンを受領することになります。
AZD4635は強力かつ選択性の高い経口投与可能な低分子のアデノシン2A受容体拮抗薬で、当社グループが創製し、2015年にAstraZeneca社にグローバルでの独占的ライセンス供与いたしました。AZD4635は、固形がん患者を対象とした単剤およびAstraZeneca社の抗PD-L1抗体デュルバルマブ(IMFINZI(R))との併用を評価する第I相臨床試験を現在実施中です。
これまでの臨床試験では、AZD4635の単剤およびデュルバルマブとの併用時の最大耐薬量が決定されています。この試験は、複数の固形がんを対象としたAZD4635による治療の可能性について、探索が行われる段階にまで順調に進捗しています。その結果、AstraZeneca社は第II相臨床試験開始を目指しており、それによって、マイルストンを受領することになります。第I相試験の主要データは2019年中の科学会議において発表される予定です。
AstraZeneca社のシニアバイスプレジデント兼オンコロジー・革新的医薬品および初期開発(IMED)バイオテックユニットの責任者であるスーザン・ガルブレイスは次のように述べています。「AstraZeneca社では、主要な免疫抑制メカニズムを克服する新規併用療法を開発し、それによって免疫チェックポイント阻害の抗腫瘍活性のポテンシャルを高める次世代のがん免疫アプローチを模索しています。腫瘍の免疫抑制にアデノシン伝達経路は重要であるとの認識が高まっており、AZD4635は、この分野における当社のポートフォリオを補完するものです」
当社執行役副社長チーフR&Dオフィサーであるマルコム・ウィアーは次のように述べています。「腫瘍微小環境内のアデノシン産生は、免疫系による監視や攻撃を回避するためにがん細胞が用いる、重要な生存メカニズムとして広く認識されつつあります。このメカニズムを阻害し、がん細胞が再び免疫系の攻撃を受けやすくすることを目的とした、当社のA2A受容体拮抗薬AZD4635は、がん免疫の世界的リーダーであるAstraZeneca社との提携によって非常に有望で急速な進展を見せました。当社グループは、ADZ4635が非常に楽しみな候補であると確信しており、やがて発表されるこれらの初期の臨床試験からの結果を楽しみにしています。」
なお、当社グループは、2019年12月期第1四半期末(2019年3月末)までに15百万米ドルを受領する予定です。
アデノシンによる免疫回避とA2A受容体拮抗薬について
がん細胞は、免疫システムを回避するメカニズムを獲得するよう進化しており、これにはアデノシンと呼ばれている天然の抗炎症分子を産生することによる回避メカニズムも含まれます。アデノシンはA2A受容体を刺激することで、免疫系内のT細胞が活性化されるのを阻害し、T細胞のがん細胞殺傷能力を低下させます。したがって、A2A受容体を阻害することで、腫瘍微小環境内のT細胞の抗がん反応を高めることが可能になります。
前臨床試験では、AZD4635がアデノシンによるT細胞の機能抑制を解除し、T細胞の抗腫瘍免疫性を高めることが示されています。単剤で使用した場合や抗PD-L1チェックポイント阻害剤と併用した場合に、AZD4635がA2Aシグナル伝達を阻害すると、腫瘍の増殖が低下することが示されています(2017年米国がん学会年次大会で発表)。
AZD4635の臨床試験について
AZD4635は、固形悪性腫瘍患者を対象として、単剤および抗PD-L1抗体デュルバルマブとの併用による非盲検多施設共同第I相臨床試験を実施中です。ClinicalTrials.gov識別子:NCT02740985
AZD4635は、以前に治療を受けた上皮成長因子受容体(EGFR)活性化による進行性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、MedImmune社が開発した抗CD73抗体であるoleclumab(開発コードMEDI9447)との併用による非盲検多施設共同第I/IIa相臨床試験も実施中です。ClinicalTrials.gov識別子:NCT03381274
以上
Sosei Heptaresについて
当社グループは、Gタンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとした独自のStaR(R)技術並びに構造ベース創薬(SBDD)技術から生み出される新薬のデザイン・研究開発にフォーカスした、国際的なバイオ医薬品企業グループです。当社グループは提携あるいは自社開発により中枢神経系疾患、がん、代謝疾患、その他希少疾患など複数の疾患領域において、幅広いパイプラインの構築に取り組んでいます。現在進行中の開発プログラムには、Allergan社との提携によるアルツハイマー病の対症療法を目的とした候補薬や、AstraZeneca社との提携によるがん治療を目的としたがん免疫療法の開発も含まれています。その他に、これまでNovartis社、Pfizer社、第一三共株式会社、ペプチドリーム社、Kymab社、MorphoSys社等と提携しています。日本に本社を置き、英国およびスイスに研究開発施設を有しています。
「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社のコーポレートブランドです(証券コード4565)。詳しくは、ホームページhttps://www.soseiheptares.com/?ctry=jpをご覧ください。
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