バレンズセミコンダクター、ソニーセミコンダクタソリューションズと協力し相互運用可能なA-PHYチップシステムのEMC試験を完了し自動車業界初の長距離センシング接続に向けて前進
PR TIMES / 2024年4月11日 12時45分
バレンズセミコンダクター(以下、バレンズ)はソニーセミコンダクタソリューションズ(以下、ソニー)と協力してマルチベンダーA-PHYリンクの電磁両立性(EMC)試験を完了し、バレンズのVA7000受信半導体チップ(デシリアライザ・チップ)と互換性のあるソニーのA-PHY内蔵型(Tx)イメージ・センサの成熟化に向けて前進したことを発表しました。この画期的なソニーのソリューションは自動車業界初の統合高速コネクティビティ・ソリューションとして、強化した先進運転支援システム(ADAS)アプリケーション向けの低コスト、小型、低消費電力のカメラの実現につながります。
MIPI A-PHYは車載高速センサ・コネクティビティ用に策定された初の自動車業界標準規格であり、センサ統合に向けて最適化された唯一の技術です。2020年に発表されて以来、この技術に基づいて製品設計を行う企業のエコシステムが拡大しています。現在、複数の自動車メーカーやTier1サプライヤが次世代システムへの統合に向けてVA7000シリーズ MIPI A-PHY対応チップセットを評価しています。
バレンズとソニーは相互運用性試験(IOT)と電磁両立性(EMC)試験を成功させており、車両のライフサイクル全体をシミュレートするためにエージングされた15m/40ftのケーブルを含めたバルク電流注入(BCI)、RFイングレス、Transients On Line(ToL)試験もパスしました。試験はデバイスが実際の自動車環境で干渉を受けずに動作することを検証するものであり、先進運転支援システム(ADAS)や自律走行アプリケーション向けの車両電子システムの安全性と信頼性を確保するために不可欠です。
さらに両社は協力関係を強化し、ADASシステム用に8メガピクセルを採用したA-PHYカメラ・モジュールを今後数ヶ月かけて開発する予定です。
ソニーセミコンダクタソリューションズの車載事業部 副事業部長:大西健治氏は「私たちは世界初の高速コネクティビティ内蔵センサの市場投入に向けて開発を急ピッチで進めており、今回のIOT試験とEMC試験はA-PHY規格と私たちのカメラ・ソリューションが成熟していることを証明するものです」と述べ、さらに「A-PHYはADASシステムの強化に向けた自動車メーカーの要件を満たす上で独自の地位を確立していると考えています。この規格はこれまでにない性能とセンサの統合という独自の組み合わせを提供しており、これに準拠することで簡素化された設計の最先端カメラで市場をリードすることが可能です」と語りました。
バレンズセミコンダクターの最高技術責任者(CTO)のEyran Lidaは「MIPI A-PHY技術の主な利点はトランスミッタの最適化、すなわち小型化、低コスト、簡素化です。「これにより、センサ内部のコネクティビティを直接統合することができます、この点は競合ソリューションにはない利点です」と述べ、さらに「EMC試験により、A-PHY技術は優れた性能と真の相互運用可能なエコシステムを構築する能力を持っていることが改めて証明されました」と語りました。
MIPIアライアンス委員会の議長であるSanjiv Desai氏は「策定当初から、MIPI A-PHYではセンサ側の複雑さの軽減、車両のライフサイクルを通じて卓越したEMC性能の確保を目的としています」と述べ、さらに「バレンズとソニーのコラボレーションはこの2つの目標を達成しました。私たちはこのマイルストーンを達成した両社を称賛します。A-PHYエコシステムが継続的に成長、発展していることを嬉しく思います」と語りました。
Valens Semiconductorについて
バレンズセミコンダクターは高速コネクティビティ・ソリューションのリーディング・プロバイダとして、世界の人々に向けてデジタル体験の変革を実現しています。バレンズの半導体チップセットは大手メーカーのさまざまな機器に搭載されており、最先端のオーディオ・ビデオ機器や次世代ビデオ会議機器に採用されているほか、ADASや自動運転の進化を可能にしています。バレンズはコネクティビティの範囲を広げつつ、事業の展開先における基準を確立し、その技術はHDBaseT(R)やMIPI A-PHYなどの業界標準の基礎になっています。詳細については https://www.valens.com/. をご覧ください。
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