ベーリンガーインゲルハイム、COPD(慢性閉塞性肺疾患)患者を対象とした、オロダテロール*1日1回単剤投与の第2相臨床試験プログラムを成功裡に完了

PR TIMES / 2012年5月23日 17時46分

この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が5月21日に発表したプレスリリースを日本語に翻訳したものです。尚、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈についてはオリジナルが優先することをご了承ください。


-オロダテロールは、プラセボと比較し、24時間にわたり肺機能(FEV1)を有意に改善
-5μg 1日1回投与で、安全性と有効性を示す
-1日1回投与のチオトロピウムと併用可能なCOPD治療薬として、オロダテロールを開発中

2012年5月21日 ドイツ/インゲルハイム

ベーリンガーインゲルハイムは、2012年 米国胸部疾患学会(ATS)の年次総会にて、COPD患者を対象としたオロダテロールの第2相臨床試験のデータを発表しました。この臨床試験は、オロダテロールのレスピマット(R)ソフトミスト吸入器を用いた1日1回投与と1日2回投与の有効性を、ランダム化、二重盲検、並行群間試験で、比較検討したものです。

オロダテロールは、ベーリンガーインゲルハイムがチオトロピウムの最適な併用パートナーとして、COPD患者を対象に開発を進めている1日1回投与の長時間作用性β2刺激薬(LABA)です。オロダテロール単剤投与ならびにチオトロピウムとの配合剤は、いずれもレスピマット(R)ソフトミスト吸入器を用いて開発が進められています。本試験結果より、オロダテロール1日1回投与は、24時間にわたる気管支拡張作用を示し、COPD患者の肺機能を有意に改善することが認められました1,2。第3相臨床試験もすでに完了し、今後、学会で発表される予定です。

オロダテロール5µg 1日1回投与群で、肺機能を評価するFEV1の24時間にわたる統計学的に有意な増加がみられ、10µg 1日1回投与群と同等の有効性を示しました。2µg 1日2回投与との比較において、有意差が認められました3。また、今回の結果は、オロダテロール投与群がプラセボ投与群と比較し、24時間にわたる気管支拡張作用(FEV1)を示した過去の第2相臨床試験結果と一貫していました1,2。オロダテロールは、いずれの用量においても忍容性を示し、用量と有害事象の発現率との間に関連は認められませんでした1,2,3。

ゲント大学病院(ベルギー)の呼吸器疾患部門長であり、治験調整医師のガイ・ヨース(Guy Joos)教授は次のように述べています。「本臨床試験結果より、オロダテロールがCOPD患者さんで、24時間にわたる気管支拡張作用をもたらす、1日1回投与の長時間作用性β2刺激薬(LABA)であることが示されました。第2相試験プログラムで、5µg 1日1回投与という相対的に低い用量での有効性と良好な安全性が確認されたことは、今後の大きな期待につながるものです」。

将来的にオロダテロールの併用パートナーとなる可能性のあるチオトロピウムは、1日1回投与で24時間にわたる気管支拡張作用が持続する長時間作用性抗コリン薬(長時間作用性ムスカリン拮抗薬/LAMA)です4。ハンディヘラー(R)吸入器を用いたスピリーバ(R)(チオトロピウム)は、これまでにCOPDを対象とし数々の臨床試験を重ね、世界でもっとも多く処方されているCOPD治療薬です16。

ベーリンガーインゲルハイム 医薬開発担当上級副社長のProf.クラウス・デュギは次のように述べています。「ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器疾患の研究開発ならびに治療に全力を尽くしています。私たちの最終的な目標は、医師や患者さんに対し、有効性の高い1日1回投与のLAMA/LABA配合剤をレスピマット(R)ソフトミスト吸入器を用いて、提供することです。私たちは、すでにチオトロピウムを世界の患者さんに提供しており、目標達成に向けて、COPD治療の分野をリードしています」。

レスピマット(R)ソフトミスト吸入器は、ベーリンガーインゲルハイムが独自開発した、薬剤を含んだやわらかく細かい霧をゆっくり生成し噴霧させる新世代のソフトミスト吸入器で5,6、薬剤の吸入を容易にし7、肺への移行率を向上させます8,9。レスピマット(R)ソフトミスト吸入器は、現在市販されている他の吸入器に比べ、多くの患者さんに好まれています10,11,12。

ベーリンガーインゲルハイムは、現在、TOviTO第3相臨床試験プログラムにおいて、1日1回投与のチオトロピウムとオロダテロール配合剤の有効性を検討しています。このTOviTO臨床試験プログラムは複数の試験から構成されており、チオトロピウムとオロダテロールの併用投与による気管支拡張作用の検証だけでなく、COPD患者さんの生活の質の改善につながる可能性を明らかすることを目的としています。

*オロダテロールは治験開発段階にある化合物です。その安全性および有効性はまだ十分に立証されていません。

肺の生活習慣病COPD(慢性閉塞性肺疾患:慢性気管支炎・肺気腫)
COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)は、喫煙習慣が主な原因となる肺の生活習慣病で、以前は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていたものを包括したものです。この疾患は,進行性で、息切れ等から日常生活に支障を来し、更には酸素吸入が必要になったり,死亡原因ともなります13。WHOの統計から、2005年現在で世界では2億1,000万人がCOPDに罹患しています14。また、COPDによる死亡者数は、乳がんと糖尿病を合わせた死者数よりも多い年間300万人と報告されています。日本では疫学調査から、500万人以上がCOPDに罹患していると推計されていますが(NICEスタディ2001年)、実際に治療を受けているのはわずか約22万人に過ぎません(厚生労働省統計2005年)。また、COPDの増悪は、呼吸機能の低下を加速させるといわれています。早期診断と適切な治療の継続が、患者さんの予後や生活の質を大きく好転させます15。
肺の病気COPD(慢性閉塞性肺疾患)に関する詳細は、総合情報サイト「COPD-jp.com」をご覧ください。
http://www.copd-jp.com/

ベーリンガーインゲルハイム:呼吸器疾患治療を前進させるために
呼吸器疾患は90年余にわたり、ベーリンガーインゲルハイムの重点疾患領域となっており、この疾患研究開発に多大な力を注いでいます。COPDの新治療法確立のみにとどまらず、喘息、肺がん、特発性肺線維症などの呼吸器適応症を含むその他の気道疾患についても、開発範囲を拡大し、研究開発に取り組んでいます。

ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業のひとつです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で145の関連会社と44,000人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。

べーリンガーインゲルハイムにとって、社会的責任を果たすことは、企業文化の最も重要な柱の一つです。事業を展開する世界の国々において、社会問題に取り組み、社員とその家族を思いやり、全社員に平等な機会を提供することが、 ベーリンガーインゲルハイムの基盤です。そして、尊重と誠実を重んじ、環境保護と持続可能な社会の実現に向けて貢献することが、べーリンガーインゲルハイムの本質であり使命です。

2011年度は132億ユーロ(約1兆4,624億円)の売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の23.5%相当額を研究開発に投資しました。
日本ではベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が持ち株会社として、その傘下にある完全子会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約2,700人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。

日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。
詳細は下記をご参照ください。

http://www.boehringer-ingelheim.co.jp

References:
1 van Noord JA, et al., 24-hour Bronchodilation following a single dose of the novel b2-agonist olodaterol in COPD, Pulmonary Pharmacology & Therapeutics 2011, 24 (6) 666-672
2 van Noord JA, Korducki L, Hamilton AL and Koker P. ATS Poster 2009: Four Weeks Once Daily Treatment with BI 1744, a Novel Long-Acting ß2-Agonist, is Effective in COPD Patients
3 Joos G, Aumann JL, Coeck C, et al. ATS 2012 Abstract: Comparison of 24-Hour FEV1 Profile for Once-Daily versus Twice-Daily Treatment with Olodaterol, A Novel Long-Acting ß2-Agonist, in Patients with COPD.
4 Gross N. Tiotropium bromide. Chest 2004; 126: 1946-1953.
5 Dhand R. Aerosol Plumes: Slow and Steady Wins The Race. J Aerosol Med 2005; 18(3): 261-63
6 Hochrainer D, et al. Comparison of Aerosol Velocity and Spray Duration of Respimat(R) Soft Mist(TM) Inhaler and Pressurized Metered Dose Inhalers. J Aerosol Med 2005; 18(3): 273-282
7 Freytag F, Golisch W, Wolf K. New soft mist inhaler is effective and easy to use in patients with asthma and COPD. Eur Respir J 2005; 26(Suppl 49): 338s
8 Brand P et al. Higher Lung Deposition with Respimat(R) Soft Mist(TM) Inhaler than HFA-MDI in COPD Patients with Poor Technique. Int J Chronic Obstruct Pulm Dis 2008; 3(4): 763-770
9 Brand P et al. Respimat(R) Soft Mist(TM) inhaler preferred to Diskus(R) by Patients with COPD and /or Asthma. J Aerosol Med 2007; 20(2): 165
10 Hodder R, Price D. Patient Preference for Inhaler Devices in Chronic Obstructive Pulmonary Disease: Experience with Respimat(R) Soft Mist(TM) Inhaler. Int J Chronic Obstruct Pulm Dis 2009; 4: 381-390
11 Hodder R et al. Asthma Patients Prefer Respimat(R) Soft Mist(TM) Inhaler to Turbohaler. Int J Chronic Obstruct Pulm Dis 2009; 4: 225-232
12 Schuermann W, Schmidtmann S, Moroni P, Massey D, Qidan M. Respimat(R) Soft Mist(TM) Inhaler versus hydrofluroalkane metered dose inhaler: patient preference and satisfaction. Treatm Respir Med 2005; 4: 53-61
13 Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease. Global strategy for the diagnosis, management and prevention of chronic obstructive pulmonary disease. 2011. [Online] Available at: http://www.goldcopd.org/uploads/users/files/GOLD_Report_2011Dec30.pdf [Last accessed: February 2012].
14 World Health Organization. Global Alliance Against Chronic Respiratory Diseases. 2008. [Online] Available at: http://www.who.int/gard/publications/Istanbul_report_final.pdf [Last accessed: February 2012].
15 Wilkinson TMA, Donaldson GC, Hurst JR, et al. Early therapy improves outcomes of exacerbations of chronic obstructive pulmonary disease. Am J Respir Crit Care Med 2004;169:1298-1303.
16SCARSIN 2011


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