長い歴史を持つ、絵のように美しい町々 トルコ西黒海地域の「サフランボル」と「ダダイ」がチッタスロー・ネットワークに加盟

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トルコの西黒海地域の2つの小さな町、サフランボルとダダイが、ベルギーのダンメで開催された国際チッタスロー委員会において、チッタスロー・ネットワークに新たに登録されました。サフランボルは現在、ユネスコの世界遺産リストとチッタスロー・ネットワークの両方に登録されたトルコで唯一の観光地となりました。

チッタスローは、イタリアで起こったスローフード・スローライフ運動から発展した地域文化の国際的な顕彰活動で、地域の食や農産物、生活・歴史文化自然環境を大切にした個性・多様性を尊重する新たな街づくりを目指すものです。

豊かな文化遺産で知られるトルコのチッタスロー・ネットワークは、2009年にイズミルのセフェリヒサール地区がチッタスロー協会に加盟したことで設立され、トルコの7つの地域、21県にまたがる25の地区が含まれ、近年さらに拡大を続けています。

サフランボル：素晴らしい持続可能な文化遺産
カラビュク県のエコツーリズム地域にあるサフランボルは、趣のある路地と長い歴史を持つ家々が別の時代を彷彿とさせる隠れた名所です。古代にはパフラゴニアとして知られていたこの町の現在の名前、サフランボルは、この地域に繁茂する珍しいサフランの植物に由来します。ホメロスの叙事詩『イーリアス』にも登場するサフランボルは、ヒッタイト人、ペルシャ人、ローマ人、オスマン人など、数多くの文明の拠点となってきました。
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オスマン・トルコ時代の2,000軒にのぼる古典的な家屋は、トルコ国内で最も象徴的で持続可能な地方建築の例として挙げられます。18世紀～20世紀初頭に建てられたサフランボルの家々は、木と石と配置が調和していおり、隣家からの日差しや視線を遮らない配置が特徴です。サフランボルの家々のほかにも、シルクロード沿いに数多く建てられたキャラヴァンサライのひとつであるジンジ・インや、トルコの浴場文化を見事に表現したジンジ浴場、中庭に印象的な日時計があるキョプリュリュ・メフメット・パシャ・ジャーミィ、オスマン帝国の石彫の代表例とされる切り石のみで造られたイゼット・パシャ・ジャーミィなど、古い都市構造を代表する建築物が数多くあります。ユネスコの無形文化遺産に登録されているトルココーヒーとコーヒーの歴史を紹介するトルココーヒー博物館も、この地区で必見の施設の一つです。

ダダイ：ローカルで歴史的な魅力
カスタモヌ県の県都、カスタモヌの中心部から29km離れたダダイは、日常生活が自然の穏やかなリズムと調和し、タイムスリップしたような旅を体験できる場所として有名です。ダダイの魅力は、風光明媚な平野の景色、活気ある地元のエネルギー、そして建築遺産です。

カスキア人、ヒッタイト人、ローマ人、セルジューク人など多くの文明の本拠地であったダダイは、スルタン・メフメト2世の時代にオスマン帝国に併合されました。複雑な木工細工で飾られたオスマン帝国時代の特徴的な家々から、地元産の食材で溢れる賑やかな市場まで、この町の歴史的な過去と文化的遺産を反映したスポットが数多くあります。

建築物だけでなく、ダダイはアウトドアや自然愛好家の楽園でもあります。穏やかな自然美が広がるバルルダー地方をハイキングしたり、美しいユムルタジュ池やタシュチュルラル池、タシュルバユル鍾乳洞を探検したり、ダダイを訪れる人々は、大自然の抱擁の中に安らぎを見出すことができるでしょう。さらに、ダダイはオスマン・トルコ時代、種馬の繁殖の中心地だったため、馬牧場に宿泊したり、乗馬レッスンを受けたり、その独自の自然の中を馬でサファリに出かけることもできます。
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トルコについて
地中海沿岸に位置し有名なボスポラス海峡が隔てるアジアとヨーロッパを結ぶトルコは、何世紀にもわたり文化的な交流と多様性の拠点と考えられてきました。多様な文明が反映された歴史、遺跡、自然や美食を有し、多目的なデスティネーションです。伝統とモダンが融合した芸術やファッションをはじめ、ダイナミックなショッピングやエンターテインメントライフによって世界中から訪れる人々を魅了し続けています。2023年には全世界から5,670万人の観光客を迎えました。2023年にトルコ共和国として建国100周年を迎えたのに続き、2024年は日本との外交関係樹立100周年を迎えます。

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