三菱重工工作機械、ロボット用歯車工作機械 「FRシリーズ」を開発
PR TIMES / 2020年8月4日 17時45分
精密減速機用小モジュール歯車の外歯・内歯に対応する2機種で高精度加工を実現
◆ ダイレクト・ドライブ駆動方式など、小モジュール歯車の高精度加工に最適な機械構造を随所に採用
◆ 8月から本格発売を開始、9月開催予定のオンラインセミナーで初披露
三菱重工グループの三菱重工工作機械株式会社(社長:若林 謙一、本社:滋賀県栗東市)は、ロボット用精密減速機の歯車製造に対応するため、高い加工精度を実現するホブ盤およびギヤシェーパを開発し、「FRシリーズ」として製品化しました。急激に高まるロボット用精密減速機を高精度かつ高能率に生産したいというニーズに応えたものです。本年8月から本格発売を開始し、9月の開催を予定するオンラインセミナーで披露します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/25611/139/resize/d25611-139-611157-0.jpg ]
シリーズ名のFRは"Fine Pitch for Robot, Reducer"に因んだものです。近年、産業用および生活支援ロボットの市場拡大に伴い、ロボットの関節部に使用される精密減速機内部の高精度小モジュール(注1)歯車の需要が急増していることから、同減速機に使用される外歯車と内歯車の2種類に対応した、外歯車加工用のホブ盤ならびに内歯車加工用のギヤシェーパを新たにラインアップするものです。自動車用を代表とする従来の量産用歯車がモジュール1~4、要求精度ISO8~9級なのに対し、ロボット用の歯車はモジュール1以下で要求精度ISO3~6級とさらなる高精度が求められており、これらの要求に対応したシリーズとなっています。
ホブ盤は、工具を取り付ける主軸とワーク(加工材料)を取り付けるテーブル軸に、ダイレクト・ドライブ駆動方式のモータ(注2)と高い制御技術を採用し、機械誤差を極限まで抑制することで、単一ピッチ誤差(注3)1μmを実現(注4)。歯車加工の精度クラスを従来比で3段階向上させました(ISO6級相当からISO3級相当)。また、最高8,000回転/分の高速加工により加工時間を従来比3分の1まで短縮、高能率加工による生産性向上にも貢献します。
一方、ギヤシェーパは、基幹部品であるカッターヘッドとテーブルに高精度ウォームホイルを採用。さらに機械の組み立て精度における管理値を厳格化したことなどにより、歯車加工の精度クラスを従来比で2段階向上(ISO7級相当からISO5級相当)させ、高い歯車の精度を実現しました。
三菱重工工作機械は、歯車工作機械と切削工具の両方を製作する強みを有します。ロボット用精密減速機に用いられる高精度歯車の加工機のみならず、最適な加工を実現する切削工具と加工ノウハウ、自動化システムなど歯車加工に関するトータルでの提案力を持ち、高精度歯車の製造に貢献します。
さらに、三菱重工工作機械の「歯車工作機械」は、1962年にホブ盤を完成して以来、約60年にわたり常に新しい製品・技術を生み出してきました。その積み重ねと市場への貢献度が評価され、本年6月末に経済産業省の2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」の1社に選定されました。これからも業界のトップランナーとして、各種産業を支える歯車工作機械メーカーとして、モノづくりをリードしていきます。
(注1)モジュールとは、歯車の歯の大きさを表す値。ピッチ円の直径(mm)を歯数で除したものです。
(注2)ダイレクト・ドライブ駆動方式のモータとは、その回転をギヤボックスなどの間接的機構を介さずに、直接駆動対象に伝達するモータのことで、摩擦などの駆動損失や部品損耗が抑制できます。
(注3)(歯車の)ピッチ誤差とは、歯車のとなり合う歯と歯の間隔を評価する指標のことです。ピッチ誤差が小さいほど歯車はなめらかにかみ合います。
(注4)GE15FR Plusでの自社内加工実績による(ワーク諸元:モジュール0.5mm、歯数100、ねじれ角0°、歯幅15mm)。
[画像2: https://prtimes.jp/i/25611/139/resize/d25611-139-479031-1.jpg ]
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