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東北大学大学院との共同で、ティシュペーパーの肌触り感向上には保湿ティシュペーパーでは水分量、非保湿ティシュペーパーでは圧縮剛性が極めて有効なパラメータであることを新たに実証

PR TIMES / 2016年10月11日 16時11分

~日本設計工学会2016年度秋季研究発表講演会(2016年10月8日)にて発表~

大王製紙株式会社(社長:佐光正義)は、東北大学大学院工学研究科の堀切川教授らと共同で、摩擦特性を考慮したティシュペーパーの評価の研究を行っています。
昨年10月10日の日本設計工学会2015年度秋季研究発表講演会では、研究の一部であるティシュペーパーの摩擦係数低減が肌触り感の向上に極めて有効であることを発表しました。
その後も東北大学と研究を進めた結果、ティシュペーパーの摩擦係数低減に影響を及ぼす紙質パラメータとして、保湿ティシュペーパーでは水分量、非保湿ティシュペーパーでは圧縮剛性が見出され、ティシュペーパーの肌触り感向上に極めて有効であることが新たにわかり、研究結果が日本設計工学会2016年度秋季研究発表講演会(2016年10月8日)にて発表されました。



大王製紙株式会社(社長:佐光正義)は、東北大学大学院工学研究科の堀切川教授らと共同で、摩擦特性を考慮したティシュペーパーの評価の研究を行っています。
昨年10月10日の日本設計工学会2015年度秋季研究発表講演会では、研究の一部であるティシュペーパーの摩擦係数低減が肌触り感の向上に極めて有効であることを発表しました。
その後も東北大学と研究を進めた結果、ティシュペーパーの摩擦係数低減に影響を及ぼす紙質パラメータとして、保湿ティシュペーパーでは水分量、非保湿ティシュペーパーでは圧縮剛性が見出され、ティシュペーパーの肌触り感向上に極めて有効であることが新たにわかり、研究結果が日本設計工学会2016年度秋季研究発表講演会(2016年10月8日)にて発表されました。
これらの成果は、非保湿ティシュペーパーでは昨秋リニューアルした「エリエールティシュー」に、保湿ティシュペーパーでは今秋リニューアルした「エリエール 贅沢保湿」に、それぞれ活かされ、消費者の方々に肌触り感で高い評価をいただいております。詳しい情報はエリエールホームページ(http://www.elleair.jp)をご覧ください。

日本設計工学会2016年度秋季研究発表講演会での発表内容について
日本設計工学会2016年度秋季研究発表講演会(2016年10月8日)における発表内容は下記のとおりです。

1.背景
ティシュペーパーは、我が国において世界一の消費量を誇り日用品として欠かすことのできない製品であり、消費者はティシュペーパーに対して安価で優れた肌触り感を求めています。従来、ティシュペーパーの肌触り感評価は、人間の肌による官能評価試験により行われてきましたが、この評価では定量的で横断的な製品間の比較ができず、製品開発への応用には困難が伴うといった問題点があります。
一方、大王製紙株式会社と東北大学大学院工学研究科の堀切川教授は、昨年度の本学会秋季研究発表講演会により、人工皮膚との摩擦係数の低減がティシュペーパーの肌触り感の向上に極めて有効であることが明らかにしています。
その後も、大王製紙株式会社と東北大学大学院工学研究科とは共同で研究を進めた結果、ティシュペーパーの摩擦係数低減に影響を及ぼす紙質パラメータとして、保湿ティシュペーパーでは水分量、非保湿ティシュペーパーでは圧縮剛性が見出され、ティシュペーパーの肌触り感向上に極めて有効であることが新たにわかりました。この研究結果を、2016年10月8日の日本設計工学会2016年度秋季研究発表講演会にて発表しました。

2.研究の概要
2.1ティシュペーパーサンプル
本研究で用いた水分量や紙厚、乾燥強度など機械的性質の異なる12種類のティシュペーパーサンプルの紙質パラメータを表1に示す。サンプルAからGは保湿成分を含まない非保湿系ティシュペーパー、サンプルHからLは保湿成分を含む保湿系ティシュペーパーである。


[画像1: http://prtimes.jp/i/1310/176/resize/d1310-176-761017-7.jpg ]

また、圧縮剛性の算出のため、5枚のティシュペーパーの上に金属板を乗せ、荷重を負荷することにより、厚み方向の変位量を測定した。

2.2摩擦試験
図1に示される直動型すべり摩擦試験装置を用いて摩擦試験を行った。相手材料として、指先を模擬したウレタン製の指紋付人工皮膚片を用いた。人工皮膚片をロードセル下部に固定し、ティシュペーパーサンプルは一端をステージに固定する。ティシュペーパーサンプルの他端を引張り、人工皮膚片を接触させる。そして、ロードセル上部に錘により所定の荷重を負荷し、ステージを一方向に移動させることですべり摩擦試験を行った。実験は、垂直荷重0.49N、すべり速度1mm/s、すべり距離5mm、大気中無潤滑下で行われ、同条件での試行回数は15回である。
[画像2: http://prtimes.jp/i/1310/176/resize/d1310-176-501262-1.jpg ]


3.実験結果及び孝察
図2に、摩擦係数の平均値と水分量の関係を示す。同図より、水分量の増加に伴い、摩擦係数が減少することが分かる。これは、保湿成分を含むことによりティシュペーパーの保持する水分量が増加し、人工皮膚片とティシュペーパーの間に水膜を介した接触が増えるためと考えられる。この結果より、保湿成分の含有が摩擦係数の低減に有効であるといえる。
[画像3: http://prtimes.jp/i/1310/176/resize/d1310-176-417981-2.jpg ]


次に、非保湿系ティシュペーパーの摩擦係数について検討する。非保湿系ティシュペーパーの摩擦係数と各サンプルの紙質パラメータ及び剛性との関係性を明らかにするため、従属変数を摩擦係数の平均値(𝜇̅)、独立変数を水分量(α)、乾燥強度(縦方向)(σlong_dry)、湿潤強度(横方向)(σlateral_wet)、ソフトネス(s)、算術平均うねり(Wa)、密度(ρ)、剛性(K)とし、ステップワイズ法による重回帰分析を行った。
その結果、以下の回帰式が得られた。
    𝜇̅ = -0.363K+ 2.351(R2=0.89)
また、図3は、摩擦係数と重回帰分析により得た回帰式との関係である。これらの結果より、摩擦係数の平均値(𝜇̅)は剛性(K)により説明が可能であることが分かる。すなわち、剛性の増加が摩擦係数の低減には極めて有効であるといえる。
[画像4: http://prtimes.jp/i/1310/176/resize/d1310-176-995825-3.jpg ]


摩擦係数が真実接触面積に比例する凝着説に基づくと、剛性が増加するということは、垂直荷重に対する厚み方向の変位量が小さくなることを意味し、人工皮膚片とティシュペーパーの接触する面積が減少するため、摩擦係数が減少すると考えられる。

東北大学大学院 工学研究科 堀切川 一男教授のコメント

[画像5: http://prtimes.jp/i/1310/176/resize/d1310-176-318391-6.jpg ]


昨年の研究発表では、ティシュペーパーの摩擦係数低減が肌触りの向上に極めて有効であることを実証しました。
さらに研究を進めた結果、ティシュペーパーの摩擦低減に影響を及ぼす紙質パラメータとして、保湿ティシュペーパーでは水分量、非保湿ティシュペーパーでは圧縮剛性であることが新たにわかりました。
研究成果に基づき、非保湿ティシュペーパーでは『エリエールティシュー』が、保湿ティシュペーパーでは『エリエール贅沢保湿』が開発されました。
最先端の摩擦の科学がなめらかな「夢のティシュー」を次々と生み出しています。すべての方に、「夢のティシュー」を使っていただき、進化した心地良くやさしい肌触りを実感していただきたいと思います。

<経歴>
1956年、青森県八戸市生まれ。1984年東北大学大学院工学研究科機械工学専攻博士課程後期3年の課程修了。
工学博士。
東北大学工学部助手、講師、助教授、山形大学工学部助教授を経て、2001年6月より東北大学大学院工学研究科教授、
現在に至る。
専門はトライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑に関する総合科学技術)。
これまで行った主な研究は、摩耗形態図による摩耗理論の体系化に関する研究、長野五輪日本チーム用低摩擦ボブスレーランナーの開発、米ぬかを原料とする硬質多孔性炭素材料「RBセラミックス」の開発と応用など。
産学官連携による開発、製品化は110件以上。

文部科学大臣賞(科学技術振興功績者表彰)、
内閣府科学技術政策担当大臣賞(産学官連携功労者表彰)、
イノベーションコーディネーター大賞・文部科学大臣賞、
第5回経済産業省ものづくり日本大賞(優秀賞)、
2013年度日本トライボロジー学会技術賞、
第6回経済産業省ものづくり日本大賞(東北経済産業局長賞)、
日本機械学会東北支部技術研究賞などを受賞。

モットーは、地域に根ざし世界を目指す研究、夢の実現を目指した研究。
ニックネームは、ドクターホッキー。

共同研究から生まれたエリエール商品
[画像6: http://prtimes.jp/i/1310/176/resize/d1310-176-221583-4.jpg ]


1.新エリエールティシュー~きめ細やかな「なめらかさ」で鼻が赤くなりにくい~
 東北大学との共同研究から見出された「肌への摩擦指数(トライボ指数)」から得られた新しい知見を品質改良に活かし、平成26年10月「なめらか」な肌触りの新『エリエールティシュー』が誕生しました。
【 商品特長 】柔軟仕上げの、きめ細やかで「なめらかな」肌触り!
パルプ繊維の表面をコーティングする「なめらか柔軟剤」と、繊維間に隙間を作る「やわらか柔軟剤」をエリエールティシュー独自の比率で配合、ふっくら、柔らかな肌触りを実現しています。

2.エリエール贅沢保湿シリーズリニューアル~「より柔らかく」「よりなめらかな」肌ざわりに!~
 鼻炎・花粉症患者数は10 年間で約1.3倍になっており、増加傾向にあります。(出典元:アレルギー疾患診断・治療ガイドライン2016 )保湿ティシューを使用している鼻炎・花粉症患者を対象とした鼻かみ実態を調査した結果、鼻かみ頻度が高いシーズンになると「 1日に30 回以上鼻をかむ」人が 、鼻炎患者3人に 1人、花粉症患者で 5人に 1人にも上り、その内、鼻が痛くなるなどの鼻かみ不満をもつ方が約 70 %も存在することがわかりました(当社調べ)。ティシューで肌が擦れ、肌表面の皮脂が取られることによって「鼻が赤くなる」「鼻がいたくなる」といったトラブルが発生しやすくなりますが、それを予防、軽減するため、これまで以上に肌が擦れにくいように改良した『エリエール贅沢保湿 』を平成28年9月21日(水)より全国でリニューアル発売いたしました。
[画像7: http://prtimes.jp/i/1310/176/resize/d1310-176-782715-5.jpg ]


【 商品特長 】
・エリエールティシュー柔軟剤技術で原紙を改良!「柔らかく」「なめらかに」なりました。
・従来の保水成分+高分子保水成分+コラーゲンに加え、新たに「ヒアルロン酸」を配合。しっとりな肌触りを実現しました。※当社従来比

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