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仙台市内の道路整備事業において、日立の「地中可視化サービス」を提供

PR TIMES / 2024年3月5日 13時15分

デジタル技術を用いた仙台市下水道領域での共同研究成果を生かし、道路領域でのDXを加速



[画像: https://prtimes.jp/i/67590/308/resize/d67590-308-db612c2ce56e2f9a77bf-0.jpg ]


 株式会社日立製作所(以下、日立)は、2月より行われている仙台市内の道路整備事業(以下、本事業) の調査において、レーダーやAI解析などのデジタル技術を用い、埋設物の位置や寸法などの情報を可視化・管理する「地中可視化サービス*1」(以下、本サービス)を仙台市青葉区道路課(以下、道路課)に提供しました。
 日立は、2021年度から、仙台市下水道建設部とともに本サービスの導入効果を検証するための共同研究*2に取り組んできました。このたび、共同研究における仕様範囲内で確認された埋設物100%検知*3や、手戻りや計画遅延リスクが想定される設計・施工案件において、設計変更や追加対応などの業務を抑制することで最大48%程度の工数削減が見込めるなどの高い研究成果*4を得られたことから、その成果を仙台市青葉区内の道路整備事業に生かし、道路領域でのDXをめざします。本サービスの導入により、「地中の埋設物の情報が少なく試掘調査にも制約があるケースにおいて、現況把握が困難である」、「限られた人材での効率的な業務推進の必要がある」といった課題を解決します。
 道路領域でのDX推進は、安全な歩道と段差の解消やアクセシビリティ向上など、市民の安全性や利便性の向上に寄与するものです。今後も日立は、市民一人ひとりの安心で安全な暮らしを支える市民サービスの向上にむけて推進していきます。
*1 「地中可視化サービス」は、応用地質株式会社の地中レーダー探査装置で地下を探査し、日立のLumadaのAI解析技術を用いて埋設物情報を2次元・3次元データで可視化し、プラットフォームで一元管理・提供するサービスである。なお、本サービスの構築には、地下埋設物データの段階的なスケールや提供機能のエンハンスなどの機能拡張の最適化が期待できるAWSのクラウドを活用
https://www.hitachi.co.jp/app/social_infra_mnt/subsurface/
*2 仙台市と、下水道管路施設の設計・施工業務の効率化に向け、レーダーやAI解析などデジタル技術を用いた共同研究を開始
(日立ニュースリリース(2022年7月21日))
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2022/07/0721.html
*3 2021年度より行われた共同研究において確認された、仕様範囲内での検知結果(仕様:深度~1.5m、口径50Φ以上の管路など)。地質などの 環境条件により、目標の管路検出が難しいケースはある
*4 仙台市の実業務(4案件)に対して本サービスを導入した際の効果を試算したもの

■背景
 仙台市の道路事業においては、車両・歩行者の安全性確保のため、道路改良工事が進められています。今回、一部歩道の拡幅工事が必要となりましたが、現場は埋蔵文化財の包蔵地でもあり試掘をすることが難しく、また、移管された道路であったため、道路地中の図面情報が少なく現況把握が困難であることから、試掘に代わって工事設計段階で埋設物情報を把握する手段が必要でした。さらに、道路課においては限られた人材での効率的な業務推進といった課題や、複数の事業者により管が個別管理されているため、埋設物情報に関する円滑な情報共有が難しいといった業界特有の課題がありました。

■本事業の概要
 2024年2月より、仙台市青葉区内の市道2路線にて、本サービスを用いた本事業が行われています。本サービスを用いることで、地中レーダー探査装置により得られた埋没物の位置情報および路面画像などのデータを日立のAI技術で解析し、埋設管の位置座標などの情報を高精度に3次元データ化します。これにより、道路改良工事において支障となりうる埋設管などの敷設位置や各管の位置関係を、試掘することなく把握した上で設計を行うことができ、設計精度の向上による施工段階での手戻り防止や管路損傷リスクの低減が見込めます。また、埋設管の敷設状況を一元的かつ3次元で表示・共有することで、他占用事業者*5や設計・施工事業者との事業内容の調整などの対応の効率化を図り、計画的な事業推進を実現します。
*5 占用事業者とは、道路に一定の工作物、物件または施設を設け、道路の空間を独占的・継続的に使用する事業者

■本サービスの導入に至ったポイント
 今回、2021年度から行われた日立と仙台市下水道建設部による共同研究で高い成果が得られ、本サービスの導入に至りました。
1.地中埋設物の高精度(100%)検知により、現況を正確に把握
地中に輻輳(ふくそう)する埋設管を高精度に検知するほか、管路の敷設位置や各管の位置関係を正確に可視化することで、道路の舗装を剥がすことなく、職員は地中埋設物の現況を把握できます。可視化情報を活用することにより、複数の事業者間で連携して埋設物情報を共有することも可能となります。

2.設計・施工業務の工数削減により、限られた人材での効率的な業務推進に寄与
共同研究では、管路の輻輳具合やルート検討での活用を想定し、本サービスの利用の有効性が認められる4案件を対象に効果検証を行い、設計変更や追加対応などの業務を抑制することで最大48%程度の工数削減が試算でき、設計と現場状況とのかい離により発生する手戻りの削減が見込めます。また、道路課においては、人材不足の課題がありましたが、本サービスにより埋設管路が3次元データ化され、直観的かつ簡易に管路の既設状況を把握できることから、限られた人的リソースでも効率的な業務推進が可能と考えています。

3.工事にともなうCO2排出量削減により、環境負荷軽減と市民にとって快適な歩行空間を創出
共同研究では、施工時の現地調査・試掘工事などの短縮化による交通渋滞時間の削減と、建機稼働時間短縮による約44%のCO2排出量削減効果を確認しており、環境負荷軽減効果が期待できます。本事業においても、道路改良工事にともなう建機稼働時間の削減により、CO2排出量を削減することが可能であり、市民にとって快適な歩行空間の創出を支援していきます。
 
■今後の展望
 日立は、仙台市との取り組みで培ったノウハウより、インフラ事業者間でのデータ連携・共有を支援する仕組みなど、お客さまのニーズに応じたサービス機能の拡充や、他インフラ分野への横展開を進め、より広域な道路整備・管路整備事業の推進に貢献していきます。
 また、多様なデジタル技術の活用による社会インフラ保守プラットフォームの提供により、事故抑制やメンテナンスコストの低減など平時の業務に加え、災害時復旧の迅速化に向けた貢献まで、人々の安全安心な暮らしに貢献していきます。

■日立の「社会インフラ保守プラットフォーム」について
https://www.hitachi.co.jp/app/social_infra_mnt/

■日立製作所について
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
日立製作所 (hitachi.co.jp)
https://www.hitachi.co.jp/
Lumada(ルマーダ):日立 (hitachi.co.jp)
https://www.hitachi.co.jp/products/it/lumada/index.html?utm_source=hitachi_web_nr&utm_medium=referral&utm_campaign=news_releases_2022

■お問い合わせ先
株式会社日立製作所 公共システム営業統括本部 カスタマ・リレーションズセンタ [担当: 猿田]
https://www.hitachi.co.jp/public-it-inq/

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