免疫抑制剤「アトガム」発売、中等症以上の再生不良性貧血対象
QLife / 2023年8月15日 12時32分
抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリン、1日1回を4日間点滴静注
画像はプレスリリースより
ファイザー株式会社は2023年7月24日、免疫抑制剤「アトガム(R)点滴静注液250mg」(一般名:抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリン、以下、アトガム)を、同日に発売したことを発表しました。治療の対象となるのは、中等症以上の再生不良性貧血です。
再生不良性貧血は、白血球、赤血球、血小板のすべてが減少する疾患で、国の指定難病の対象疾病です。臨床調査個人票による調査では、2004年から10年間の罹患数は約1万500人(年間約1,000人)とされ、罹患率の性比(女/男)は1.2、10~20歳代と70~80歳代にピークがあるとされています。赤血球、好中球、血小板それぞれの減少に応じ、めまい、頭痛、易疲労感、心拍数増加、動悸、息切れ、狭心症様胸痛、顔面蒼白などさまざまな症状が生じ、肺炎や敗血症のような重症感染症にかかりやすくなることや、出血しやすくなることもあります。
アトガムは、免疫抑制作用による再生不良性貧血の病態を改善する薬です。通常、1日1回体重1kgあたり抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリンとして40mgを緩徐に点滴静注します。また、投与期間は4日間とされています。
過去に抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン投与歴がある人も治療可能同剤は、海外では30年以上にわたって再生不良性貧血の治療に用いられ、第一選択薬の一つと位置付けられています。日本では、第36回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(2018年10月開催)」において医療上の必要性が高いと評価され、厚生労働省から開発要請を受けました。この要請を受け同社は国内第3相試験(中等症以上の日本人再生不良性貧血患者さんに、同剤を40 mg/kg/日、4日間静脈内投与したときの有効性および安全性を評価する多施設共同、非盲検、単群試験)を実施。その結果等に基づき、2023年3月27日に「中等症以上の再生不良性貧血」の適応症で、製造販売承認を取得しています。なお、同剤は、2021年に希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けています。
「同社取締役、執行委員、インターナルメディスン&病院部門長のティム・ヌナン氏は、「アトガムは、患者さんおよび医療従事者の皆さまから待ち望まれた製品です。抗胸腺細胞グロブリンでの未治療のみならず、過去に抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン投与歴のある患者さんを含むすべての再生不良性貧血患者さんにとって重要な治療選択肢となり、患者さんやご家族のQOLが大きく変わることを期待しています」と、述べています。(QLife編集部)
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