ベーチェット病で炎症が起こるメカニズムの一部を解明
QLife / 2023年10月13日 14時49分
免疫の異常が病態に関わると予測されていたが、詳細は不明だった
大阪大学を中心とする研究グループは2023年9月8日、国の指定難病の1つであるベーチェット病において、炎症を誘導する分子メカニズムの一端を解明したことを発表しました。
画像は大阪大学 ResOUより
ベーチェット病は、口内炎(口腔粘膜のアフタ様潰瘍)や外陰部の潰瘍、皮膚症状、眼症状を主症状とする慢性再発性の疾患で、厚生労働省が認定する指定難病です。これまでの研究から、自然免疫(体内に入ってきた病原菌をやっつける免疫)と獲得免疫(1度体内に入ってきた病原菌を記憶していて、2度目に入ってきたときに免疫がすぐに反応すること)の異常の両側面が病態に関与すると考えられていましたが、その詳細なメカニズムは不明でした。また、現在の治療薬では効果不十分な場合も多く、病態詳細な解明と、それに基づく分子標的治療薬の開発が望まれていました。
自然免疫応答に深く関わるmtDNAがエクソソームに包まれて存在し、炎症を誘導今回、研究グループは、自然免疫応答に深く関わるミトコンドリアDNA(mtDNA)が、ベーチェット患者さんの血中で細胞外膜小胞であるエクソソームに包まれて存在し、関節炎やぶどう膜炎などベーチェット病特有の炎症を誘導していることを見出しました。
また、mtDNAがエクソソームに取り込まれ細胞外へ放出される一連のプロセスを阻害することで、ベーチェット病に特徴的な関節炎やブドウ膜炎が抑制できることもマウスを用いて明らかにしました。
「これらの研究成果が、病態をターゲットとしたベーチェット病に対する分子標的治療法の開発につながることが期待されます」と、研究グループは述べています。(QLife編集部)
関連リンク
大阪大学 ResOUこの記事に関連するニュース
-
ベーチェット病市場調査の発展、傾向、需要、成長分析および予測2024―2036年
@Press / 2024年5月22日 16時20分
-
「全身性エリテマトーデス」ってどんな病気? 症状さまざまで診断困難
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年5月21日 9時26分
-
肺由来のエクソソーム等の細胞からの分泌物に高い抗炎症作用を発見
Digital PR Platform / 2024年5月7日 14時30分
-
腸内乳酸菌による脂肪酸代謝産物が抗炎症作用を示し炎症性腸疾患を緩和することを明らかに ~食用油に由来する成分の効能を遺伝子、細胞、個体レベルで解析~
PR TIMES / 2024年5月7日 11時45分
-
京都大学医学部附属病院消化器内科とグッテ共催による世界IBDデーに合わせたオンラインイベント「『IBDが完治できる日』が見えてきた」5月18日(土)開催 作家・ジャーナリスト 佐々木俊尚氏 ゲスト登壇
PR TIMES / 2024年4月25日 12時39分
ランキング
-
1現預金250万円・月の年金4万7540円「やっぱりお金が足りない」受給年齢を繰り上げた60歳男性のリアルな年金生活
オールアバウト / 2024年5月24日 20時5分
-
2「こっちが軽自動車だからって」あおり運転してきた相手に訪れた“まさかの展開”。暴走族が登場し…
日刊SPA! / 2024年5月24日 8時54分
-
3「ドミノ・ピザ」1枚買うと2枚目“10円” 破格キャンペーン5・24から実施 最大5770円お得に
オトナンサー / 2024年5月24日 17時10分
-
4無印良品のバウムが「不揃い」な理由は? “揃ったバウム”も売っていますか?【元無印社員が解説】
オールアバウト / 2024年5月24日 21時25分
-
5今年100周年! 500人が選ぶ「ブルボンの好きなお菓子」ランキング、2位「ルマンド」、1位は?
オールアバウト / 2024年5月24日 20時45分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください