中国を旅行した米国人学生たちが目の当たりにしたもの―米国人教授
Record China / 2024年4月13日 12時0分
中国メディアの環球時報は9日、国際NPO「プロジェクト・シンジケート」のウェブサイトに掲載された、米国人教授による手記を紹介した。写真は上海。
中国メディアの環球時報は9日、国際NPO「プロジェクト・シンジケート」のウェブサイトに掲載された、米国人教授による手記を紹介した。
手記の著者はノースウェスタン大学経済学教授であるナンシー・チェン氏で、このほど経営大学院(ビジネススクール)の学生らと共に中国を旅行したという。チェン氏は「コロナ後に中国を訪れる米国人が少ないことに驚いた。上海のガイドも、米国人のツアーはまだ一つしか受け入れていないと言っていた」と説明。「これはニクソン大統領の1972年の訪中以来、米中関係が最低になったことを表している。米国の政治家や評論家が中国を経済的・地政学的脅威として描く一方で、中国メディアは米国の民主主義は誤りであり、米国は中国の成長と発展を不当に抑制していると主張している」とした。
また、「両国のニュースの多くはマクロ経済や地政学的な問題に集中し、一般人の生活や視点にはほとんど目が向けられない。これでは(相手に)共感を覚えるチャンスは少ない」とし、米国の2023年の世論調査では中国を好意的に見ている割合はわずか15%と、2018年の53%、1989年の72%から大きく減少したことを紹介。新型コロナウイルスのパンデミックによりさまざまな分野で直接的な交流が減少したことに触れた上で、「中国では西側のジャーナリストの活動が制限されているという事実を加えれば、多くの部外者にとってこの国が異質で不透明に感じられる理由は簡単に理解できる」と述べた。
その上で、今回の旅行について「私たちは2週間の間、中国について多くを知ることができた。3都市を訪れ、たくさんの中国と米国の企業を見学した。繁盛しているところもあれば、生き残りをかけて戦っているところもあった」と紹介。「最終日に学生たちに最も印象に残ったことを尋ねると、さまざまな回答があった。中国の交通インフラと清潔さ、経済発展に感銘を受ける人もいた。上海などの華やかさの影に明らかな貧困があると指摘する人、政府による監視が常に存在していることを指摘する人も多かった」とした。
一方で、「街の人々から数十億ドルのファミリービジネスの後継ぎに至るまで、あらゆる階層の中国人との出会いには、全員がうれしい驚きを抱いていた。彼らは中国人が温かく、謙虚ですらあることに気付いた」とも言及。「中国に警戒心や疑念を抱いていた学生も今回の経験に影響されたようだ。彼らはこの国についてもっと知りたがっている」と述べた。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
米国の学生が中国に戻らなければならない理由―米メディア
Record China / 2024年4月29日 15時0分
-
中国人の訪米観光回復は早くて2年後か、景気鈍化やコスト高で
ロイター / 2024年4月23日 14時21分
-
「フィリピン」経済面で「米・日」との関係強化、中国の脅威に対抗
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月22日 7時15分
-
米中「交戦」のさなか、米トップ企業は中国への投資を拡大―フィリピンメディア
Record China / 2024年4月9日 6時30分
-
中国「勝ち組エンジニア」が語る日本移住の決め手 マイバッハに乗り温泉満喫しつつAIで起業も
東洋経済オンライン / 2024年4月6日 12時0分
ランキング
-
1ウクライナ「数カ月劣勢」=NATO総長、西側の支援遅れに懸念
時事通信 / 2024年4月29日 22時52分
-
2ロシア、凍結資産の接収に警告 「欧米経済は終わりだ」
共同通信 / 2024年4月29日 16時4分
-
3イスラエル、エジプトに代表団派遣へ=ガザ休戦で交渉本格化
時事通信 / 2024年4月30日 8時10分
-
4妨害電波で「フィンエアー」が一部運休 ロシア関与の指摘も
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年4月30日 11時34分
-
5ガザ病院職員がICC検察官に証言、戦争犯罪の疑いで捜査
ロイター / 2024年4月30日 10時11分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください