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北朝鮮が故金日成主席の誕生日に「太陽節」使わず正恩氏が自らを「神に」、末期的症状?―韓国紙

Record China / 2024年4月26日 20時0分

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北朝鮮がこれまで故金日成主席について使っていた「太陽」という言葉を消そうとしていると韓国紙が報じた。写真は北朝鮮。

北朝鮮がこれまで故金日成(キム・イルソン)主席について使っていた「太陽」という言葉を消そうとしていると韓国紙が報じた。朝鮮労働党機関紙の労働新聞などが15日、故主席の誕生日を「太陽節」と呼ばなかったためで、孫の正恩(ジョンウン)氏が「神」の座を自らのものに、ともみている。

朝鮮日報などによると、北朝鮮は今年4月15日を「4・15」あるいは「4月の名節」と表記した。これについて韓国統一部は「意図的な削除」と分析している。

故主席が生まれたとされる万景台の呼称も「太陽聖地」から「愛国の聖地」に変更された。1997年に故主席の誕生日を「太陽節」としたのは金氏王朝2代目の故正日(ジョンイル)氏だ。故主席を「太陽」のような神的存在へと偶像化し、金氏一家の独裁を正当化する狙いがあった。

正恩氏も権力を握った直後は故主席のスタイルを参考にした。故主席を連想させる服装や髪型で登場し、演説のスタイルも模倣した。故主席と同じく「白い飯に肉のスープ」を約束し、「人民に申し訳ない」として涙を流した。自らの権力に正当性がないため、すでに神格化された祖父をまねることで埋め合わせようとしたのだろう。

北朝鮮住民も今よりましだった金日成時代を思い起こし、一時は希望を抱くこともあったが、地獄のような現実は今も続いている。経済難は一層ひどくなったが、それでも正恩氏は中国との国境1400キロをすべて鉄条網で閉ざした。今や脱北も難しくなり、内部では不満ばかりが高まっている。

朝鮮日報は社説で「このような危機の中で正恩氏は故主席の『神』の座を自らのものとしている」と指摘。「『太陽・金正恩将軍』というプラカードが登場し、労働新聞などは正恩氏について『主体朝鮮の太陽』という表現を使い始めた。正恩氏は(祖父と父の遺体が安置されている)錦繍山太陽宮殿へ今回の太陽節に参拝もしなかった」と付け加えた。

社説は「北朝鮮は17日に平壌でマンションの完成式を執り行い、その場で『親しいオボイ(親)』という正恩氏を偶像化する新しい歌を発表した」と言及。「これまで北朝鮮において『オボイ』は故主席を意味する言葉であり、正日氏もあえて使わなかった。ところが正恩氏は『太陽』と『オボイ』を同時に、自分のために使い始めたのだ」と続けた。

その上で「太陽はすべての存在の根源であり誰も奪えない権力を意味するが、正恩氏は故主席の太陽が傾き、自分こそ昇りつつあると宣伝したいようだ」と説明。「しかし、正恩氏の権力基盤は故主席だ。権力の世襲を受けながら故主席から抜け出そうとすれば、それは正恩氏の権力の正当性が揺らぐことを意味する。前近代的な金氏王朝だからこそ起こる末期的な症状だ」との見方を示した。(編集/日向)

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