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円安「訪日客の売り上げ毎月更新」の百貨店 外国人労働者は“就労意欲低下”も

RKB毎日放送 / 2024年4月17日 17時48分

このところ円安が進み、4月17日午前の時点で1ドル=154円台後半と、およそ34年ぶりの円安ドル高水準です。

円安で外国人観光客の消費額が増えていて、百貨店では業績が好調に推移する一方で、日本で働く外国人労働者の中には「円安だから日本で働きたくない」という人も増えているようです。

外国人観光客「デンマークから来ました」

多言語メディア「フクオカ・ナウ」ニック・サーズ編集長「ラーメン、焼きラーメン、焼き鳥、おでん、餃子などおすすめのローカルフードです」

福岡市中心部にある大濠公園では4月16日から外国人観光客向けに観光マップを配布しています。

「フクオカ・ナウ」ニック・サーズ編集長「最近、外国人観光客は増えていますね」

「フクオカ・ナウ」サーズ恵美子マネージャー「歩いて楽しんでもらいたい。福岡は世界の中でも貴重な歩けるまち」

福岡県への外国人入国者数は去年およそ255万人で、コロナ禍前の9割程度まで回復しました。

外国人観光客円安で財布の紐も緩む・・・

円安について、福岡を訪れている外国人観光客に話を聞きました。

カナダからの観光客「食べ物がとても安いです。カナダの物価はとても高い。日本は高くない。日本のスキンケア商品を買います」

韓国からの観光客「円安の影響はたくさんあります。シャネルの化粧品とほかにもいろいろ買いました。インチョン空港の免税店と比較しても日本で買う方が安かったです」

韓国からの観光客「ブランド品のTシャツと鞄を買いました。鞄は35万円が25万円、Tシャツは3割引で買えました。安いです」

百貨店は「訪日客の売り上げ毎月更新」

福岡市天神の大丸福岡天神店です。連日、多くの外国人観光客が買い物を楽しんでいます。

持ち株会社のJ.フロントリテイリングの2024年2月期決算によると、博多大丸の売上高は540億9600万円、純利益が8億2200万円で4年ぶりの黒字となりました。

博多大丸立石幸菜広報担当「海外からのお客様が増えたことが理由だと考えられます。お客様の単価自体も円安の影響で上がっていて、訪日客の売り上げも毎月更新している状態ですので、今後も期待したいと思います」

増収分の大半は外国人観光客によるもので、前期の5億2500万円の赤字から大幅に回復しています。

円安で就労意欲低下も

円安は、外国人観光客には安く買い物ができるなどのメリットがあるものの、日本で働いている外国人労働者にとっては、就労意欲の低下につながっているという実態も見えて来ました。外国人の就労支援を行うマイナビグローバルの調査では、「現在の在留資格が切れた後も日本で働きたい」と回答したのは91.0%で、2年前の調査から5.8ポイント減少しました。「働きたくない」と回答した人は5.7%でした。

日本で働きたくない理由として最も多かったのは「円安だから」で、38.5%、次いで「働く環境が悪いから」が30.8%、「将来的に日本の経済が発展しなさそうだから」も21.2%に上っています。

国内の人手不足を補おうと、外国人労働者の受け入れを進める中、「円安だから日本で働きたくない」という側面が明らかになっています。

2013年におよそ72万人だった外国人労働者は、去年は初めて200万人を突破しました。

円安続けば外国人労働者の確保困難に

製造業など多くの業種が人手不足で、外国人労働者に頼っていますが「円安が進めば、雇用することが難しくなる企業が増える」と専門家は指摘しています。

福岡大学経済学部木下敏之教授「2024年問題で人手不足が懸念される建設業・医療・福祉などは外国人労働者に頼っている一面もある。円安による輸出増やインバウンド効果が見込めない業種は特に賃金面で外国人労働者の雇用が困難になる可能性が高いと思う」

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