西武が球界初の「整形外科クリニック」開院 最新機器で選手をサポート、一般も受診可能 プロ野球通信
産経ニュース / 2024年4月24日 11時0分
プロ野球の西武は今月から、帝京大などと協力し、埼玉県所沢市の本拠地「ベルーナドーム」の向かいに、チームドクターが院長を務める「ライオンズ整形外科クリニック」を開院した。プロ野球の球団と連携したクリニックの開設は初めてで、都心に出向かなくても選手がけがの検査ができる上、手厚いサポートが可能となる。スポーツの現場で培ったノウハウを活用した一般の診療も行われ、地域に根ざした医療施設を目指す。
クリニックは1階が整形外科の診療施設、2階がリハビリ施設。屋外には、キャッチボールやランニングができる人工芝のリハビリスペースも設けられた。西武のチームドクターを務める増田裕也院長をはじめ、スポーツ障害診療を専門とするドクターなど5人体制で運営する。
診療室のある1階には、圧力波で痛みを和らげる「体外衝撃波疼痛(とうつう)治療装置」のほか、「一般X線撮影装置」、「超音波診断装置(エコー)」、「骨密度測定装置」などを設置。ディープラーニング(AI)を活用した最新の「磁気共鳴画像診断装置(MRI)」も備えており、高精細な画像が高速で撮影できる。
西武の選手は昨季まで、本拠地でMRIの撮影などを行う必要があるけがをした場合、都内まで車で30~40分かけて移動しており、ナイターで夜遅くなると、翌日まで待つこともあったという。今季からは本拠地開催の全試合にスポーツドクターが帯同し、故障者が出た場合は同クリニックですぐにMRI撮影ができる。要望があれば、ビジターの選手も対応するという。
2階のリハビリ施設では患者や選手の競技スタイルに合わせ、理学療法士が個別にサポートする。下半身の筋力、スピード、パワーなどのデータを計測する機器「レッグプレス」も導入。主に欧州のサッカーチームで利用されているが、日本には3台しかないといい、けがからの復帰時期の見極めや再発防止に活用していく予定だ。
床反力を計測しながら、カメラで撮影した動きを3次元で表示する「フォースプレート ビデオ動作解析システム」も導入。選手の特性評価やけがの予防につなげる。ほかにも、歩行トラブルを改善するための靴のインソールをその場で作成する「シダスインソール」、球速や球の回転数などを測る「ラプソード」なども配備された。
クリニックは選手らにも好評だ。
増田達至投手は実際、検査がけがをした翌日になることがあったといい、「近くでできることは、選手にとってもうれしい」。源田壮亮内野手は「利用しないようにするのが一番だが、こういう環境が整っていれば安心感が増し、思い切ってプレーができる。活用できるところは活用していきたい」と歓迎する。松井稼頭央監督も「当日に(故障部分を)見てもらえるのは心強い。その後のケアも含めて、選手のけがからの回復スピードも格段に速くなる」とし、選手がリハビリに取り組みやすくなることへ期待を込めた。
増田院長は「選手には万が一の時の心の支えになってもらえればと思う。最終的には(一般の人に)クリニックのファンになってもらい、治療後に、西武の試合を見に行くようになるといい」と話した。(運動部 神田さやか)
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