キユーピー 卵メニュー復活に向け 試食企画や外食商品の開発を支援
食品新聞 / 2024年4月12日 18時3分
マヨネーズからタマゴ加工品までを事業の柱とするキユーピーでは、“エッグショック”により一度は消えた卵メニューの復活に乗り出した。4月は東京と大阪でキッチンカー「ゆでたまスタンド」による「キユーピーのたまご」ブランド商品の試食とサンプリングを実施。同企画は、卵に対して「気分が上がる」「かわいくてときめく」「食卓が華やかになる」といった情緒的価値を感じる若年層との接点を増やし、商品の認知向上やトライアルを促進することを目的に行ったもの。
6、7日に実施した渋谷ヒカリエ前でのイベントでは、「ネギダレで食べる」(2品)を使ったミニ丼と、殻をむかずに食べられる「ゆでたま」(2品)を2千800食用意。午前10時の開店から終了の午後5時まで行列が途切れることはなかった。
「キユーピーのたまご」ブランドは全6品。3月発売の「ネギダレで食べる うま辛たまご」と「同 ねぎ塩たまご」は、刻んだネギやごまが入ったネギダレにゆで卵が丸ごと2個入り。そのまま食べればおつまみに、ご飯にのせれば丼ものができる。賞味期間は45日(冷蔵)のため、ストックが可能。作る手間がかからず、卵をむく必要もない。むいた殻は土壌改良剤や、最近ではタイル材の一部にも使われている。
27日と28日はゆでたまごと“からやぶりキユーピー”の絵柄でラッピングされたゆでたまスタンドで大阪(ヨドバシ梅田)に。濱崎伸也取締役は「エッグショックを経て、卵の価値が高まった。流通側にも卵の価値が再認識されており、以前と比べて加工品の商談もまとまりやすい。今回の企画は若年層の消費者とのコミュニケーションを主な目的として実施したが、若い方は卵に対する意識がポジティブ。卵をたんぱく質の供給源と理解しているし、ご飯とともに食べるケースが多いこともわかった」と語る。
韓国料理店と開発した卵メニューさらに同社では都内・新大久保の韓国料理店の韓サラン、ブルマックヨルサムと共同で、卵を使った新メニューを開発。同店では17日から30日までの期間、「ヤンニョムたまチキ丼」と「新大久保ふわたまスフレ」「韓国卵ダレで食べる!鉄板すき焼き」を提供する。
同店運営元のハッピー食品の宮本研常務は「チーズタッカルビの発祥は当社グループ。ブームから7年以上経過したが、その後は新大久保からヒット商品が出ていない。商店街としてもなんとかしたいということで、キユーピーさんの力を借りて新たなトレンドを生み出すための商品を開発した」と経緯を述べる。
価格は「ヤンニョムたまチキ丼」と「新大久保ふわたまスフレ」が1千380円、「韓国卵ダレで食べる!鉄板すき焼き」が1千480円。メニューを注文した人には、からやぶりキユーピーストラップをプレゼントする。
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