卒業ソングが時代によって変わるように、アイドルの卒業も変化してきている。特に近年、アイドルがグループからなかなか卒業しなくなっている。
数多のアイドルグループに先駆けて、メンバーが脱退することを「卒業」という言葉で表すようになったのが、1985年に結成された「おニャン子クラブ」だ。中島美春、河合その子がグループを脱退する際には、コンサートで卒業式を行った。それ以降、メンバーが脱退する際に卒業という言葉が使われるようになった。
おニャン子クラブを生んだフジテレビのバラエティ番組『夕やけニャンニャン』のコンセプトは“放課後のクラブ活動”であり、メンバーはほぼ10代。グループから離れると同時に芸能界自体から引退をする者も多く、まさに文字通り“卒業”だった。
こうしたアイドルの卒業をシステムとして導入したのが、1997年にテレビ東京のオーディション番組『ASAYAN』から生まれた「モーニング娘。」だ。