マクドナルドへの長くこじらせた片思い?…バーガーキングの“挑発広告”の意図を担当者に直撃「2社の“本当の仲”は…」
集英社オンライン / 2024年4月19日 17時0分
また、バーガーキングがマクドナルドを挑発している。4月16日に大阪・なんばの千日前商店街でマクドナルドが撤退した跡地に新店をオープンし、勝手にコラボレーションのような広告を発表。いったいどんな目論見なのか、担当者を直撃した。
勝手にバトンを受け取るバーガーキング
大手ハンバーガーチェーン「バーガーキング」が、またまた「マクドナルド」を挑発して話題になっている。これまで幾度となく、マクドナルドを敵対視してきたコメントやPR戦法を取ってきたバーガーキングだが、このたびなんと、マクドナルドが閉店した場所に、バーガーキングを出店する行動に打って出た。
場所は大阪・なんばの千日前商店街。ここには2023年10月末までマクドナルドがあったが、4月16日より、その跡地にバーガーキングがオープンすることとなった。
そしてSNSで大きな話題をさらったのは、店舗に掲げられた巨大ポスター。マクドナルドのマスコットキャラであるドナルド・マクドナルドらしき人物から、バーガーキングの店員がバトンを受け取る様子がデカデカとプリントされているビジュアルで、「あとは、お任せアレ。」とのキャッチコピーが。
「まだまだ未熟者ですが、この場所に刻まれた数々の思い出を大切にしながら、店内の美しさ、商品提供スピード、誰もをスマイルにする丁寧な接客、そのすべてを見習って、これからバーガー業界の盛り上げ役として突っ走っていきます」という意気込みも書かれており、まるでマクドナルドから使命を託されたかのように演出されている。
このポスターに込められた意味をバーガーキングの担当者に聞くと、「お客様にさらに質の良いサービスをご提供し、これからのハンバーガー業界を盛り上げていきたい、というメッセージとなっています」との返答があった。
ただ、マクドナルドを意識しているのかと尋ねると、「店頭に掲出しましたメッセージを見て、どのように感じられるかはお客様次第と考えております」と明確な答えを聞くことはできなかった。
マクドナルドとの実際の仲を聞いてみると…
今回、マクドナルドが撤退した場所にあえて出店した理由についても「3年前にバーガーキング・なんばセンター街店を閉店してから、なんば・千日前エリアで出店場所を探しておりました。この度、良い場所が見つかりましたため出店の運びとなりました。3年前にバーガーキングをご利用いただいていたお客様含め、なんば、千日前エリアの多くの皆様にご利用いただけるお店を目指しております」との返答で、マクドナルドの既存客を囲うのではなく、3年前にバーガーキングを利用していた客層などを狙うとのことであった。
広告ではマクドナルドを相当意識しているが、担当者からマクドナルドへの想いなどを聞くことはできなかった。
しかしそもそも、バーガーキングはこれまでもマクドナルドを挑発するような広告を何度も打ち出している。2020年に、マクドナルドの秋葉原昭和通り店が閉店した際、同じくバーガーキングの秋葉原昭和通り店では、
「私たちの2軒隣のマクドナルドさんが今日で最終日を迎えます。
たがいに良きライバルとして、アキバを愛する仲間として
ちかくにいたからこそ、私たちも頑張ることができました。マクドナルドさん
のいないこれからを思うと寂しさでいっぱいです。どうかみなさん、
勝手なお願いですが、今日は彼のところに行ってください。ずっと背中を追い続けた
チャレンジャーの私たちから、スマイルを込めて。お疲れさまでした」
とねぎらいのコメントを出していたが、これをよくよく見ると、縦読みで“私たちの勝ち”と読むことができ、「マクドナルドを挑発している」と大きな話題になった。
さらに2022年、マクドナルドが再び秋葉原昭和通りに店をかまえることになった際、バーガーキングの昭和通り店は突如、「私たちの価値」というタイトルで自社の商品を宣伝するポスターを店頭に張り出した。そして、こちらも縦読みすると、「店のデカさよりだいじなこと。」となり、巨大店舗を構えたマクドナルドへの挑戦だ、といわれた。
バーガーキングのマクドナルドに対するライバル心は、本国・アメリカでも健在で、VSマクドナルド広告でたびたび話題をさらっている。まるで、トムとジェリーのような微笑ましい関係にも見えるが、バーガーキング側にマクドナルドとの実際の仲、意見交流などの有無を聞くと、「しておりません」と返答があった。
もしかすると、ずっとバーガーキングからの片思いなのかもしれないが、いつかマクドナルドから返事は来るのだろうか…。
取材・文/集英社オンライン編集部
外部リンク
- マクドナルドCMの炎上は“あえて”なのか? 広報部を直撃「時代にそった内容のテレビCMやSNS投稿を心掛けています」炎上の事実については…
- 「マクドナルドは高級品」は本当なのか? 強気の価格改定を繰り返してもモスバーガー、バーガーキングに顧客は流出しない理由
- マクドナルドの“高級化”は問題なし? プチ炎上続きのマックCMが「エモい」マーケティングの成功例といえる理由
- 日本マクドナルドが揺れ続けた「日本か、アメリカか」の経営軸。藤田田・原田泳幸・カサノバ、歴代経営者で振り返る52年
- マクドナルドで3年間バイトした金属バット・小林が卒店式でもらったビッグマックのぬいぐるみの行方…全酒の中で一番安い酒を飲んでいたけど、めちゃくちゃ楽しかった下積み時代
この記事に関連するニュース
-
KFC、波乱の中でアルジェリア進出を果たす(アルジェリア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月25日 0時0分
-
【春のタツタ祭り】マクドナルドVSコメダ珈琲店「チキンタツタ」2024年最新バーガーレビュー! - コメダはデカいだけじゃない!?
マイナビニュース / 2024年4月23日 16時1分
-
「落書きまみれ」渋谷センター街のバーガーキングの異変にSNS騒然! 同社の回答は
週刊女性PRIME / 2024年4月19日 5時35分
-
マック跡地に開店したバーガーキング、オープン知らせる掲示に「攻めてる」「意識しまくってる」 バトンパスの相手は……
ねとらぼ / 2024年4月17日 12時0分
-
バーガーキング(R) が、4~5月に堂々5店舗を新規出店!日本発のハンバーガーチェーン誕生の地 東京・成増、3年越しの復活 大阪・千日前、さらに神奈川、千葉にぞくぞくオープン!
PR TIMES / 2024年4月8日 13時45分
ランキング
-
1Googleの「約束破り」が示す検索市場の"危うさ" ヤフーへの技術提供制限で公取委が初の処分
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 7時20分
-
2GWの平均予算は「2万7857円」 過ごし方の3位「買い物」、2位「外食に行く」…「海外旅行」は1%
まいどなニュース / 2024年5月2日 7時50分
-
3米スターバックス、3年ぶりの減収…中東での不買運動や北米の節約志向が重荷
読売新聞 / 2024年5月1日 22時24分
-
4ローソン、198円「大盛りカップ麺」が大ヒット “コンビニでは売れない”の思い込み打破 買い合わせの419円定食とは?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月2日 6時30分
-
5「何の感情も抱かない」底辺校の生徒たちの異変 東海地方で30年働く先生が語ったこと(第1回)
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 10時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください