宇宙を漂う紫色の霞ようなHII領域「DG121」
sorae.jp / 2021年5月22日 22時48分
紫色の煙が漂うように見えるこの天体は、とも座の方向に位置するHII領域の「DG121」です。
HII領域は輝線星雲の一種で、若く重たい星などが放射する強い紫外線によって電離し、この様な姿に見えるのです。HII領域は惑星状星雲や渦巻銀河の様な形がはっきり決まった天体ではなく、不規則な形をしています。また、画像の中央左上付近に輝くのは、DG121で一番明るい恒星「HD 60068」を示しています。
DG121のようなHII領域は、集まったガスや塵から星が次々に生まれる「星形成領域」であり、数百万年の間に数千個の星々が誕生すると考えられています。やがて若い星々の恒星風によってガスや塵が吹き散らされたり、質量の大きな星が超新星爆発を起こしたりすることで、DG121の今の姿は影も形もなく消えてしまいます。
このDG121の美しい姿を撮影したのは、チリのパラナル天文台にあるESOの「超大型望遠鏡(VLT)」です。搭載されている観測装置「FORS2」によるHα線を含む4つの可視光波長で捉えたもので、残念ながら肉眼ではこの様な”はっきりとした紫色の煙”には見えません。
Image Credit: ESO
Source: ESO
この記事に関連するニュース
-
銀河に向かって伸びる“神の手”? ダークエネルギーカメラが撮影した暗黒星雲
sorae.jp / 2024年5月12日 20時45分
-
ウェッブ宇宙望遠鏡が観測した暗黒星雲「馬頭星雲」のクローズアップ
sorae.jp / 2024年5月1日 20時42分
-
“じょうぎ座”の連星に秘められた歴史 いくつもの謎を説明できるシナリオとは?
sorae.jp / 2024年4月27日 21時45分
-
ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ34周年記念画像は惑星状星雲「M76」
sorae.jp / 2024年4月26日 20時56分
-
天の川銀河の恒星ブラックホールとしては最も重い「Gaia BH3」を発見
sorae.jp / 2024年4月22日 21時29分
ランキング
-
1ワークマンの「機能的なサンダル」3選 2000円前後で買える、アウトドアでも活躍する優秀アイテム
Fav-Log by ITmedia / 2024年5月18日 9時55分
-
2煮物だけじゃない!スーパーフード並みの栄養価「切り干し大根」の意外な食べ方
週刊女性PRIME / 2024年5月18日 8時0分
-
3ヤマトHDを苦しめる「2024年問題」…大幅減益で株価も大幅下落(小林佳樹)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月18日 9時26分
-
4有毒植物の“誤食”に要注意 死亡例も 農水省が注意喚起
オトナンサー / 2024年5月18日 20時10分
-
5紫式部に好意をもっていたからではない…10年無職だった紫式部の父・為時を藤原道長が大抜擢したワケ
プレジデントオンライン / 2024年5月12日 17時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください