「総額は100万円超えかも」客からのクレームで発覚した“まさかの事実”。バイトのセコい手口に気づかなかった店主の後悔
日刊SPA! / 2024年1月31日 15時53分
画像はイメージです(以下同)
ニュースなどで時々見かける業務上横領。いろんなケースがありますが、中でも経理担当者による横領が目立ちます。最初は出来心で少額を着服して、気づかれないことでエスカレートする――。今回は、アルバイトが意外な手口で売上金をちょこちょこ横領していたというエピソードです。
◆観光地で運営する小さなネット通販
秘境の観光地で、民芸品や地元の食材などを販売している江田さん(仮名・41歳)。株式会社としては運営しているものの、従業員は妻の美梨さん(仮名・37歳)とアルバイトの田中くん(仮名・25歳)だけという家族経営です。
江田さんの店舗周辺には、ハイキングコースや壮大な滝などがあり、そのスタート地点として人の往来はあるのですが、最近の稼ぎ頭はもっぱらネット販売だそうです。
「昔は地元産の野菜や、木材で加工した民芸品が店舗でも売れていたのですが、最近は10キロほど下った場所に大きなスーパーができたせいで売り上げは下火になりました。その代わり、ネット通販の売り上げが上がってきました」
奥さんの美梨さんが、実は若い頃、都内のIT企業でネット通販部門を任されていた関係で、結構以前からネット通販を展開していました。今では、売り上げのほとんどがネット絡みだそうです。
◆客からのクレームで発覚した事実
ネット事情に明るい美梨さんですが、通販業務は3年前から仲間になったアルバイトの田中くんにほとんど任せています。今では、サイトの管理はもちろん、決済システムの管理も田中くんの大切な業務になっています。
ところが、ある日通販利用客からクレームの電話が入ります。
「ちょうどその日は田中くんの公休日で、妻が対応しました。どうやら、客が買った天然木のサラダボウルと革製の小物入れが、サイトの説明と異なっていたので返品したいという申し出でした」(江田さん、以下同)
美梨さんは早速、販売履歴を確認しますが、その顧客はなぜかサラダボウルしか購入していないことになっていました。
「なんかおかしいとは思ったのですが、あれこれ考えず、とりあえず送料着払いで2つの商品を返送してもらうようにお願いしました」
◆アルバイト任せだった売上管理
3日後、客からの返品商品が届き、箱を開けると確かに2品入っていました。早速返金処理を始めた江田さんですが、販売履歴とのズレが気になったため、もうすぐ決算ということもあり、少し早めの棚卸しを行うことにしました。
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