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定年後、大手企業に残らず独立した63歳。“シビアだった現実”と、「再雇用組よりも多い」月収を稼ぐまで

日刊SPA! / 2024年1月31日 8時53分

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顧問業で稼ぐ野毛由文さん(63歳)。中小の製造業が主要顧客のため、仕事は作業着が多いとか

「死ぬまで働く」が現実的になった現在。流されるように再雇用に頼るのではなく、もっと貪欲に稼ぎ方を探ったほうがいい。そして、実は60代からが最も“自由に”働ける年でもあるのだ。定年後を充実させる働き方を伝授しよう!
◆定年退職後は中小企業などの顧問として働く

定年退職後の身の振り方はいろいろあるが、中小企業などの顧問として働くのもひとつの道だ。今回、話を聞いた野毛由文さん(63歳)も顧問業で稼ぐ一人だ。

「大学卒業後、新卒でリコーに入社してそのまま60歳まで38年勤め上げました。会社の制度では65歳まで定年延長ができるため9割の人が再雇用を選びます。しかし、大きく減った給料で65歳まで勤めた後に完全リタイアする生活に耐えられないと思い、それなら独立して自分で稼ごうと思いまして。再雇用組の先輩社員を見ても楽しくなさそうだったのも決め手でしたね」

とはいえ、顧問業は人気の高い仕事。競争に勝って案件を得るのは容易ではない。野毛さんも退職後に企業と顧問を繫ぐマッチングサイトに10件以上登録したが、結果は鳴かず飛ばずだった。

「単発で数件仕事があっただけで、継続案件は取れませんでした。大手企業で技術開発や品質保証、営業の経験があるので、どこかから声がかかるだろうと思っていましたが見込みが甘かったですね」

◆地元の信用金庫が主催する交流会への参加が転機に

しかし、地元の信用金庫が主催する交流会に参加したことが転機になったという。

「中小企業の情報は地元の信金が最も詳しい。交流会では何人もの中小企業の社長と知り合い、“悩み”を聞き出せました。話を聞くと、どこも社内のIT化やDXに行き詰まっていて、その需要を満たす人材になれば、案件を獲得できると確信したんです」

DX自体は昨今のトレンドだが、「地方の中小企業にとっては、少し言葉の意味が違う」と野毛さんは続ける。

「企業の方と話していると、世間で言われているような仰々しいデジタル化ではなく、『ウチの経理はエクセルが苦手で……』みたいなレベルの困りごとが多いのです。そういう職場に若いバリバリのIT人材が入っても話が嚙み合わない。一方、私はプログラムなんて書けませんが、同じ目線で悩みを聞いて解決策を考えられる。だから若手とのコンペでも勝てるんです」

◆仕事に直結する資格は役に立つ

そのうえで、ITコーディネーターの資格も取得した。

「資格を取ったのは、あくまで仕事に“直結”するからです。この資格があれば相手の信頼感が違いますから。よく『定年後に備えて資格を取っておく』という中高年がいますが、私はあまり勧めません。資格があっても仕事を得られなければムダだからです。特にシニアの場合、資格勉強に膨大な時間を費やし合格しても、さらに年を取って体力がなくなっていては宝の持ち腐れ……。それなら実務経験のほうがものをいいますよ」

◆気になる野毛さんの現在の月収は…

定年直後は足踏みしたが、現在の月収は「再雇用組よりも多い」という野毛さん。

ニーズに応えられる人材が稼げるのは年齢を問わないのだ。

取材・文/週刊SPA!編集部

―[[60歳から稼ぐ]最強の働き方]―

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