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年1億2000万円を売り上げる77歳営業マン。営業未経験でもトップ成績を収める“高齢者ならではの強み”とは

日刊SPA! / 2024年2月26日 8時54分

 今まで経理や事務の仕事をメインにしてきた高田さんにとって、営業の仕事は未経験。なぜ、そこから成果を出せるようになったのか。

「私の場合は、ひたすら現場で覚えていきました」

 高田さんは、自身の営業スタイルについてこう語る。

「当初は町田いずみ浄苑が運営する4ヶ所の樹木葬のうち、1ヶ所だけを担当させてもらい、事前にアポのない墓参りに来られたお客様へ説明する仕事を中心に行っていましたね。そんなに数は多くなく、1週間に3〜4件こなす程度でした。

 心がけていたのは、管理事務所の中で待っているのではなく、お墓の前に立って待っていることです。出勤して午前中は2時間、お昼休憩を挟んで午後も3時間近くはずっとお墓の周りにいて、お客様から質問があればいつでも答えられるように準備していました」

◆“人生の先輩”として聞き役に徹し、後追い営業はしない

 72歳で“新人”の高田さんは、契約書の使用約款に記載されている埋葬料の説明を怠り、お客様から叱責されたミスもあったそうだが、わからないことは周囲の人へ聞いたり、現場で接客したりしていくうちに要領をつかんでいったとのこと。

 営業トークでは「お客様第一で、できる限り要望を聞く姿勢」を心がけていたそうで、お客様の自主性を尊重し、“しつこい”と思われないような人当たりと、寛容な接し方を意識した結果、自然と受注につながったという。

「お墓を売るという特殊は商品を扱う職場であるにもかかわらず、未経験の私が何とかここまでやってこれたのは、町田いずみ浄苑のスタッフ全員がシニアの私を暖かく受け入れてくれて、陰に陽に私を助けてくれたからであり、深く感謝しています。本当に良い職場に恵まれて良かった」

 契約社員となった現在は、会社から割り振られたアポを1日に2〜3件こなし、成果を出すために奮闘する高田さん。

 その成約率は約7割というから驚きだ。

 どのような営業のコツがあるのか尋ねたところ、「シニアだからこそ、お客様に信頼してもらえる存在になり、売ることに対して執着しないこと」だと説明する。

「樹木葬は墓石よりも安いぶん『売りたい』という執着心が強いと、お客様から嫌がられてしまいます。私の場合は物を売る感覚ではなく、“人生の先輩”として雑談を交えながら、樹木葬の特徴や種類、管理費や維持費がかからない点などをお伝えしていきます。

 そのなかで大切にしていたのは『お客様への傾聴』です。お客様は、いろいろなご意見、お考えをお持ちです、まずはじっくりとお話に耳を傾ける。お墓を購入するには必ず理由があり、差し支えない範囲でお聞きしながら、信頼関係を構築できるように努めていますね」

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