タマホームとアイダ設計で分かれた明暗。「注文住宅」が“激減”しても好調を維持できる理由
日刊SPA! / 2024年2月29日 8時53分
アイダ設計の2024年3月期上半期の売上高は、前年同期間比11.7%減の259億3900万円、1億6400万円の営業利益(前年同期間は4億3400万円の営業損失)でした。赤字から黒字浮上していますが、注文住宅事業は依然として赤字のままです。
注文住宅の2024年3月期上半期の売上高は、前年同期間より2割低い109億4500万円、5億2100万円のセグメント損失(同4億7600万円のセグメント損失)を計上しています。今期は減収となり、赤字幅は拡大しました。
◆「分かりやすい価格」だけでは優位性を保てない時代に
アイダ設計は現在、「888万円の家」を掲げて営業攻勢をかけています。
しかし、比較検討材料が多い今、一見分かりやすい価格を消費者に打ち出しても、かつてのように集客するのは難しいでしょう。
酷暑・厳冬でも快適に過ごせる機能性、耐震性、建材の人体への安全性、エネルギー効率の高さなど、多少資金を投じても家族のライフスタイルに合致する家こそ消費者は求めています。
加えて、建売もやや苦戦しています。2024年3月期上半期は1.2%の減収となりました。セグメント利益は3割減少しています。
アイダ設計は建売事業を強化しているように見えます。2023年9月末時点に計上されている「販売用不動産」は137億8700万円。2023年3月末の64億6700万円から倍増しました。
現金は3月末の150億円から88億円に減少しています。短期間で仕入れを増やしていることから、現金の多くを土地購入代金に充てたのではないでしょうか。
住宅業界は、建売住宅が売れる商品となったため、激しい土地の奪い合いが起こる可能性があります。
<TEXT/不破聡>
【不破聡】
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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