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20代会社員が考える「自分の会社に失望する瞬間」…若手が定着しない職場の“致命的な問題点”

日刊SPA! / 2024年2月29日 15時49分

◆適切な目標を掲げてメンバーに共有する

 そして、月間の目標についてはそもそも一朝一夕で達成できるものではないことをマネージャーは理解することが重要。弊社のような人材会社だと売上が上がるまでに1か月から2か月のリードタイムがあります。

 そのため、今月の目標ではなく、来月の目標を前月から仕込んでおく必要があり、週次ミーティングで追いかけるのは来月の目標です。来月のリード獲得のための動きを今月できているかをマネージャーとメンバーは把握する必要があります。

 それでも、どうしても今月の目標が足りないという場合は、新規顧客を獲得するという方法は現実的ではありません。今月売上が立ちそうな顧客の売上をもう一段引き上げる動きや、リリースになってしまいそうな顧客を引き戻す動きのほうが現実的でしょう。

 そうした地に足がついた戦略を考えることもマネージャーの重要な役割なのです。

◆「この会社でずっと働いていていいのか」と悩むZ世代

 セールスの目標は通常、毎月毎月リセットされるものです。そうすると、当然メンバーは仕事に対して飽きがきて、成長が鈍化していきます。

 Z世代(1990年代半ばから2010年代初頭にかけて生まれた世代)のキャリアプランは年々スピードアップしています。弊社への転職相談に一番多いのは「この会社でずっと働いていていいのか」という悩みです。

 毎月、同じ目標に向かって努力することがルーティンとなった停滞感や退屈感は、モチベーションの低下や将来に対する不安に必ずつながっていきます。そうすると一年と経たないうちに人材は流出していくでしょう。

 仕組み化された組織ほど、属人性を排除する動きが強くなるので、個人の成長とは真逆になり、そうした組織では若手が活躍することはできません。新しいチャレンジは常に超属人化されているものです。

 仕組み化された業務と、属人化された業務(仕組み化できていない業務)を分離し、属人化された業務を仕組み化するためにハイパフォーマーな人材をあてがうことは重要です。

◆「無茶な目標設定」と「ルーティン化された目標設定」に失望

 私の会社では、目標達成した優秀な若手メンバーにはどんどんマネージャー業務を任せたり、マーケティングなどの別部署のプロジェクトに参加してもらったりと、メンバー個人のやりたいことを聞き、チャレンジしてもらうようにしています。

 20代の若手サラリーマンが自分の会社に失望するのは「無茶な目標設定」と「ルーティン化された目標設定」が原因なのです。

 働き方が多様化する現代、隣の芝は青く見えやすい。若手サラリーマンが求めているのは間違いなく、スキルアップできる環境だといえます。

 そして、そうした環境を提供するのは、先手を打ち続けるマネジメントと仕事の多様性を確保する組織体制でしかありません。

 今一度、自社の若手社員のポテンシャルに目を向けてみてはいかがでしょうか。

【泉澤恵一朗】
20代専門転職アドバイザー、株式会社デザイナー代表取締役CEO。1995年、大阪生まれ。キャリアアドバイザー兼ヘッドハンターとして過去2000人ほど、就活・転職相談に従事している。特に20代のキャリア支援には定評があり、26歳という若さで2022年には西日本ベンチャー100に選出される

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