うつ病ニート&ひきこもりが未経験から起業、“ふたり出版社”の本が人気「読めなくても、ほんの一握りの光みたいになってくれれば」
日刊SPA! / 2024年3月4日 8時51分
続けて「どこからめくっても良くて一篇が1000文字程度で、1〜2ページ読んだだけでも、読んだってことになる。鬱屈を抱えたみんなが、ちゃんといっぱいいるんだよ」と、メンタルがしんどい時にも読みやすい「温かく優しい本」を目指した。
さらに「正直に言うと、しんどい時は鬱の本も読めないはず。でも本棚にあるだけで『いつか読めるはず』みたいな、ほんの一握りの光みたいになってくれればいい」とも。
当初は市井の人々の鬱と本に関わる書籍になる予定だった。しかし「アマチュアの人の視点とかが大好きだけど、それだと売れないのかなというのもあって。あと、単純にせっかくこういう本を作るのだから、憧れの人に声をかけなきゃ。チャンスだぜと思って」と、辛い時に2人をカルチャーを通じて“助けてくれた”人たちに声をかけまくったと言う。
そして「5000部刷って、これがダメだったら(会社を)潰す気だったので最後の冒険にしようと思って」と勝負をかけた。その結果、初版は1ヵ月で完売。
売れたのは「みんな疲れて、傷ついてるんじゃないですかね」と屋良さん。キャッチーなタイトルや装丁、また著者たちがそれぞれSNSで宣伝し、バズったことも大きかったようだ。
屋良さんは「2週間で在庫切れになって、びっくりして、もう全然意味がわからなくて」と4作目にしてヒットを飛ばした。
今回は屋良さんが書店営業に行くと“怖かった書店員さん”もニコニコだったと言う。「注文してくれるのなら、前の態度は水に流す。相手にされるのはとても嬉しくて」と売れることの大切さを知った。
◆時には薬の過剰摂取も…「やりたいことをやるなら、死んでもいい」
しかし今後も“売れるための本”を作るつもりはない。
屋良さんは「売るための努力はもちろん考えるけど、愛していない本を作るというのは、点滅社の美学的にちょっと出来ない」と言う。
ネットでは屋良さんの“日々死にそうな”気持ちを綴ったブログも話題だ。
屋良さんは「鬱は悪化している」と言い、常用している市販薬のビンを見せる。自傷癖やオーバードーズとも付き合いながらの日々だ。
しかしパートナーの小室さんは「やりたいことをやりたいんだったら、死んでもいいやと思う。彼の病気が重くなっていくのはしんどそうだと思う。でもそれがやりたいことと引き換えならしょうがないのかな。やめろとはいえない」と、今のままの屋良さんを応援・サポートする姿勢だ。
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