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『不適切にもほどがある!』コア視聴率で1位。“急増するタイムリープ作品”が若い世代に歓迎されるワケ

日刊SPA! / 2024年3月15日 15時52分

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◆タイムリープ作品が急増している

 気がつくと、近年のドラマ界ではタイムリープ作品が急増している。日本テレビ『ブラッシュアップライフ』(2023年)や同『最高の教師 1年後、私は生徒に□された』、(同)、TBS『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(同)と制作が続いた。

 少し振り返ると、TBS『テセウスの船』(同)、フジテレビ『知ってるワイフ』(2021年)などがあった。ドラマ界に限った話ではなく、タイムリープ作品の増加は世界的な傾向である。

 タイムリープ作品は名作映画『クリスマス・キャロル』(1913年)など古くから存在したが、目に見えて増えたのは2000年前後ごろから。・

 まず洋画。『天使のくれた時間』 (2000年) 、『ニューヨークの恋人』 (2001年)、『バタフライ・エフェクト』(2004年)、『ザ・ドア 交差する世界』 (2009年)、『ミッドナイト・イン・パリ』(2011年)――。その後も『TENET』(2020年)、『アダム&アダム』(2022年)などが次々とつくられている。また、ネットフリックスの動画にも長編作品『マニフェスト』がある。

 増えた背景の1つにはストレートな恋愛映画、学園映画や戦争映画などがやや飽きられ、減少したことがある。また、タイムリープ映画は便利な代物なのだ。恋愛や人生哲学、環境問題などあらゆる要素を融合することが出来る。

◆ヒットの肝は何と融合させるか

 日本映画もまたタイムリープ作品が増えた。『ジュブナイル』(2000年)、『サマータイムマシン・ブルース』(2005年) 、『バブルへGO!!』(2007年)、『江ノ島プリズム』(2013年)、『君の名は。』(同)、『九月の恋と出会うまで』(2019年) 、『東京卍リベンジャーズ』(2021年) 『君が落とした青空』(2022)などがつくられた。

 理由は洋画とほぼ同じ。また、発想が柔軟で夢のある作品を好む若い世代にウケが良いという事情もある。実際、日本映画のタイムリープ作品は大半が青春映画だ。さらにCGの発達により、過去や未来が低予算で再現しやすくなったことも挙げられる。

 映画界のトレンドは少し遅れてドラマ界に表れるのが常である。また、日本映画と同じく、ドラマのタイムリープ作品も若い世代に歓迎される。2020年4月に個人視聴率が標準化して以降、コア視聴率を追う民放としては狙い目なのである。

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