1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

住宅ローン「固定と変動どちらを選ぶべき」論争にプロが断言。損しない方法と賢く借りるコツ

日刊SPA! / 2024年5月3日 15時59分

これから住宅ローンを借りようと考えている人は、住信SBIネット銀行の短プラ引き上げの動きが他行に波及するか気になりますよね。僕は他行は追随しないのではと考えています。メガバンクがマイナス金利解除の直後に「基準金利は引き上げない」と宣言しているため、今、基準金利の引き上げに動くと、金利が上がりやすい銀行だという印象を持たれてしまい、今後の新規顧客獲得にはマイナスですからね。しかし長期的には、日銀が利上げするに従い、どの銀行でもそれに連動して基準金利の引き上げが起きるでしょう。

◆「ダラダラ賃貸」は絶対にNG、社宅も要注意

さて、ここからは住宅購入の初心者が知っておくべき鉄則についてお話ししていきます。

最も避けるべきは、「ダラダラ賃貸に住み続けること」です。将来的には家を買いたいと思っていても、つい先延ばしにしてしまいがち。しかし、生涯の収入を考えてみてください。20歳から60歳までの40年間で稼ぐ収入は、だいたい2億円や3億円です。この中から、住宅費、生活費、子どもの教育費、そして老後の備え。主にその4つにお金を使わなければなりません。

例えば、生涯の収入が3億円だとして、それを均等に4分配すると、住宅費は7500万円になります。この7500万円を使って、家賃や住宅ローンを支払うのです。つまり、賃貸の期間が長ければ長いほど、家を買うための“財布”は減っていくことになります。

総合的に考えて、35歳までには購入した方がいいですね。返済も早く終わるので、精神的にも楽になります。

もちろん、40歳や50歳で家を買うこともできます。しかし、家計に無理のない範囲で購入するとなると予算が限られてしまいます。家の予算を上げると、家賃+住宅ローンの居住費の総額が膨れ上がってしまい、生活費、教育費、老後の備えのどれかを削らなくてはなりません。これが「ダラダラ賃貸」で後回しにすることの大きな問題であり、老後が苦しくなる理由です。

特に社宅に住んでいる方は、要注意です。社宅は安いため、社宅に住むことで家賃が毎月5万円や10万円浮くかもしれませんが、5年間で得する金額はせいぜい約600万円でしょう。一方で5年前には7000万円で売っていた家が、今では1億円以上になっています。インフレ下では賃貸に住み続けるのは、じつは大きな問題なのです。

つまり、賃貸で決断を先送りするということは「不動産を買わないリスク」なのです。「不動産を買うリスクを、取らないリスク」とも言えます。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください