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住宅ローン「固定と変動どちらを選ぶべき」論争にプロが断言。損しない方法と賢く借りるコツ

日刊SPA! / 2024年5月3日 15時59分

また、固定金利と変動金利の金利差をしっかりと考える必要があります。現在、変動金利は0.4%程度で、固定金利は1.8%です。この金利差は“保険料”とも言えます。金利が上昇しない、もしくは上昇しても1.8%を超えないという安心材料ですね。

現在の金利水準では、住宅ローンの金額が3500万円であれば、固定金利の方が変動金利よりも約1000万円多く支払うことになります。つまり、35年間で約1000万円の保険料を支払うわけです。これが安いか高いかは個人の価値観の問題ですが、私は保険料としては高いと考えており、ゆえに変動金利がお得だと思います。

なお、予期せぬ金利上昇への備えも非常に大切です。私は金利は大きく上昇することはないと想定していますが、万が一2%程度の金利上昇があったとしても耐えられる家計設計にはしておくべきでしょう。備えあれば憂いなしです。

◆「団信」で絶対につけるべき保障は?

住宅ローンの鉄則の二つ目は「団信(団体信用生命保険)」です。団信とは、お金を借りた人が死亡したり高度障害になってしまった場合、住宅ローンが免除される仕組みです。実はこの保障内容が、銀行選びにおいて非常に重要なのです。

コツは、団信の疾病保障が無料で付いている銀行を選ぶことです。一般的には、がんや心筋梗塞などの病気の保障を付けるには、追加の金利が上乗せされてしまいます。しかし無料でこれらの保障がついてくる銀行もあります。

例えばauじぶん銀行では、無料でがんの50%補償や4つの疾病保障がついてきます。これは、がんと診断された場合には半分の負担が免除されるという保障です。4つの疾病保障とは、心筋梗塞や脳卒中などの病気にかかり、入院や働けなくなった場合には、同様に負担が免除されるということです。これらの保障が、金利に上乗せされることなくついてきます。

4大疾病、7大疾病など保障にも色々と種類がありますが、一つだけ選ぶとしたら、「がん保障」です。

がんは死亡原因の上位に位置しますし、がんになった場合、入院や働けなくなるなど、経済的な負担が生じることがあります。

近年の医療技術の進歩により、がんの早期発見が可能になりました。健康診断で初期のがんが見つかり、治療費用がかかる場合でも、がん保険に入っていれば安心ですし、団信の種類によっては住宅ローンの支払いが免除されるものもあります。初期がんであれば治癒することもあります。がんも消えて住宅ローンも消える、そんなお得な保障にはいらない理由はないと思います。次の記事では、「狙い目の銀行」について紹介していきます。(全3回/1回目)
<取材・構成/綾部まと>

【塩澤崇】
東京大学大学院修了後、モルガン・スタンレー証券で住宅ローン証券化を推進。その後、ボストン・コンサルティング・グループで金融機関向け戦略コンサルティングを手掛け、現在は20万人が使う住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営。年間100本以上のTVや新聞取材を受け、住宅ローンアナリストとして情報発信中。「モゲ澤」の愛称も。著書に『金利が上がっても、 住宅ローンは「変動」で借りなさい』(ダイヤモンド社)がある。Xは@takashishiozawa、YouTubeは@mogecheck-shiozawa

―[絶対に損しない家の買い方]―

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