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交際10年の“男性同士カップル”が2人で家を買ったワケ「子供ができないからこそ、あえてかなりの金額を家に注ぎました」

日刊SPA! / 2024年5月10日 15時59分

大抵のメガバンクはLGBTQ向けの制度が確立していて、マニュアルも用意されているので話がスムーズです。一方で、審査が比較的甘いと言われている地方の信用金庫などは、LGBTQカップルのローン審査手続きをしたことがない担当者も多い。ホームページでは対応できると書いてあっても、いざ行ってみると窓口の銀行員の方も必要な書類が分からなかったりして、うまくいかなかったですね」

住宅ローンの申し込みには仮審査と本審査がある。仮審査の段階では、保険証などの本人確認書類や、源泉徴収票などの収入を証明する書類、購入する不動産の価格や所在地などが分かる資料を提出するだけで済む。

しかし本審査まで進むと提出書類が一気に増えるため、必要書類の事前リストアップと早期の取得がカギを握るそうだ。

金融機関によっても異なるが、以降はしょうさん・けいさんの実際のケースから紹介していこう。

◆実際にペアローンを組むときに必要だった書類は?

「ほとんどの金融機関では、本審査の際には公正証書の作成やパートナーシップ宣誓書などを求められるので、時間とお金がかかります。関係性を証明するための書類が必要になるのが、異性カップルとの違いですね。

住宅ローンを組む際は複数の銀行に審査を申し込むのが基本ですが、銀行ごとに必要な書類がバラバラで。パートナーシップ宣誓書さえあれば大丈夫なところもあれば、しっかりと法的な書類を作ってからじゃないと……って銀行もあるので、下調べが大事になります」

同性パートナーがペアローンを組む際には、主に以下の書類の提出が求められる。

・地方公共団体が発行するパートナーシップ証明書、宣誓書受領証またはこれに準ずる書類
・同性パートナーに関する合意契約に係る公正証書
・任意後見契約に係る公正証書
・任意後見契約に係る登記事項証明書

土地を購入する場合、事前審査に通っていれば契約は可能だ。ただし、事前審査の有効期限内(※融資承認取得期日内)に本審査を通さなければ、事前審査からやり直しになる。そうなると土地契約も破棄されてしまう可能性があるため、証書類の準備は急がなければならない。けいさんは「準備が間に合わずに土地契約が破棄されるのではないかと、ハラハラして焦りました」と当時を振り返る。

融資開始までの流れを聞いたところ、実際にかかったスケジュールを教えてくれた(※日付は当時のもの)。

2/5 土地の選定
2/9 住信SBIネット銀行事前審査申し込み
2/10 公証役場に戸籍謄本・住民票の提出
2/16 住信SBIネット銀行事前審査結果通知
2/18 公証役場から任意後見の代理権目録・任意後見契約書の案文がメールで送られてくる。内容を銀行へ確認してもらう
2/25 土地契約・建物請負契約
2/28 銀行の指示通りに案文を修正後、公正証書調印
3/10 公正証書が登記されている事実を証明するための登記事項証明書を法務局へ取りに行く
3/13 合意契約書・任意後見契約証書・登記事項証明書を住信SBIネット銀行に提出。本審査開始
3/30 本審査結果通知
4/14 融資実行

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