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2001夏甲子園優勝投手、4度の手術と波乱万丈の野球人生。「失敗への対策の引き出しを持つことが重要」

日刊SPA! / 2024年6月6日 15時51分

松本:近藤さんは現役時代、右ひじのケガに悩まされることも多く、何度か手術もされていますよね。ケガとの付き合いはどのように考えていましたか?

近藤:投手が試合で投げられないのは、プロ野球選手として仕事をしていないということになってしまいます。もちろん数字も残りません。ケガで思うような結果が残せなかったり、試合に出場できないときは、ずっとその悔しさをぬぐえませんでしたね。

 実は私は体が柔らかくてひじの可動域が広いから、独特なボールが投げられる。これは私の長所だったのですが、そのせいでひじのケガも多かった。ケガの原因は、自分の弱点にもつながっていたんです。

 ケガをしているときは、自分一人では何もできません。ケガのケアをしてくださるトレーナーさんやいろいろな方々にアドバイスをいただいては「試してみる」の繰り返しでした。

 プロフェッショナルからのアドバイスを受けながら、自分でも勉強して知識をつけながら、「ケガの原因は何か」「どうしたら治せるか」とケガと向き合う日々でしたね。

 しかし、感覚でケガと向き合いながらも少しずつ階段を上っていくような感覚で、ケガから回復したときは自分の弱点を克服でき、「ケガをしたからこそ、より良い結果が残せた」と感じることができましたね。

◆日々のルーティンがメンタル維持に役立った

松本:メンタル不調があればスポーツ選手として思うような結果を残すことは難しいですよね。近藤さんはどのようにメンタルコントロールをしていたのですか?

近藤:ある時、トレーナーから「優秀な消防士の話」を教えてもらったんです。優秀な消防士さんは、毎日同じ動作を繰り返すそうです。その理由は、同じ動作をすれば、調子が良くないときに「今日はいつもと違う」と気づけるから。

 この話を聞いて、さっそく自分の日常生活にもルーティンを取り入れました。同じことの繰り返しはやはり飽きますが、不調などの違和感を覚えて修正するというトレーニングができたことは良い結果でしたね。

 こうやってルーティンをつくることは、メンタル維持にも役立ったと思います。

 毎日ルーティンをキープすることによる安心感がありました。ナイターがあったり、デイゲームがあったりと起きる時間が毎日違いましたが、体の動かし方を同じにすることで、自分を安心させていましたね。

◆失敗に備えることの大切さ。失敗への対策の引き出しを持つ

松本:プロスポーツ選手として活躍する以上、どんなに偉大な選手でも常勝ではいられません。近藤さんは失敗についてどんな考えをもっていますか?

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