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「餃子の王将」は年商930億円。2年間で4度の値上げも“ファンが離れない”決定的な理由

日刊SPA! / 2024年6月28日 8時52分

◆「大感謝祭」で顧客離反を防止

 また、餃子の王将は、年間売上1000億円達成記念として、大感謝祭を6月13日・14日の両日に実施した。500円ごとに半額の250円の食事券がもらえるキャンペーンだったが、営業が開始されると、筆者の自宅近くの店舗は早々に満席状態となっていた。

 今月21日から4回目の値上げを実施する前に、次に行く時の負担を軽減させるために、普段より多くの注文をされ、多額の食事券をもらって帰る人も多くいた。その光景を目の当たりにし、さすがはラーメンチェーン業界で独走状態である餃子の王将の強さを感じた。

◆同じ看板でも接客にばらつき?

 餃子の王将は料理はチェーンとしての統一性を順守しているが、接客は店によってばらつきがある。店に対するコメントを見ても、接客についてけっこう厳しい意見があり、衛生管理や店の清潔感も同様にある。お客様の声を聞くということは、今後の運営の参考にできるから大切だ。

 なかには、ひとつの現象をとらえて、全体をダメと評価する人もいて、店としては不愉快になることもある。しかし、お客さんの視点で客観的に下された店の評価をを聞くことは、今後の店の発展に不可欠だ。

 カスハラが深刻な問題になっている時代ではあるが、クレームも一部の例外を除き、店のことを思って意見してくれているという認識を持って、その声は大切にして店舗運営に生かさないといけない。

 餃子の王将も現場スタッフのスキル向上のため、王将調理道場における実地調理研修やオンラインによる調理研修を実施し、各人の技術習得に注力しており、確実に成果は出ているようである。しかし、接客に関しては、本部が満足するレベルには達していないようだ。

◆飲食店の基本三原則

 DXを活用して効率化を追求するファミレスと違い、ロボットにはできないホスピタリティある接客を目指す餃子の王将。現在、質の高い接客応対の習得を目的に、接客実地研修を実施しており、今後のスキル向上には期待したい。

 餃子の王将は、同じ看板であっても、立地タイプや店舗規模に大きなばらつきがあり、そこにフランチャイズも加わり、経営形態も違うから、店によって明確な差が出ている。筆者がよく行く直営店の従業員は愛想がよく、接客が丁寧である。王将の料理が好きだから行くのだが、その人から接客を受けたいから行くのも理由のひとつだ。

 こういった顧客とのリレーションシップの強化は大切だと思う。飲食店の基本三原則であるQ(品質)S(サービス)C(クリンリネス)は他のチェーン店と比較すると、見劣りする店があるのも事実。やはり店舗を率いる店長次第で、同じ看板、同じパッケージでも、差が出るものである。

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