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激辛スナック“利益よりも辛さ”にこだわる理由「激辛好きの人たちを置き去りにできない」

日刊SPA! / 2024年8月8日 8時49分

藤本さん:過去には“地獄級の辛さ”に焦点を当てた商品キャッチコピーが思い浮かんだこともありますが、 “旨味が誘う地獄”というほうが近いのかな?とも思っています。

 辛さだけでなく、辛さの奥にある旨味や香り、そして先味にもこだわるフリトレー。辛いモノ好きばかりが集まる開発メンバーかと思いきや、そうでもないようだ。かくいう藤本さんも、激辛好きではないと話す。では商品開発は、どのようにおこなわれているのだろうか。

◆ゴーグルと防塵マスクで挑む大変な製造・開発現場

 商品開発の現場にスポットを当てる前に触れておきたいのが、激辛マニアの歴史。筆者のようなチョイ辛好きには完食が難しい『激辛マニア』は、2006年に発売された「激辛マニア 赤とうがらし味」を皮切りに、激辛好きのニーズに応え続けているシリーズ商品である。

――最初の商品が発売されてから、もう20年近く経つのですね。これまでに、「辛味の三連獄」「辛爆魚粉」「辛焔猛味噌」など10種類以上の商品を発売されていますが、激辛好きではないメンバーにとって、商品開発はまさに“地獄”なのでは…?

藤本さん:辛い粉末などが宙に舞って咳き込むなどがないように従業員の健康を考えて会社が支給する、ゴーグルや防塵マスクを装着して製造に臨みます。また商品開発の際、激辛好きでない人は試食の時期になると、体調を万全に整えるなど準備することもありますね。

――ゴーグルと防塵マスク…。それだけでも大変な製造現場だと想像できますが、ほかにもいろいろと大変そうですね?

藤本さん:そうですね(笑)。試食では、何十種類もの辛いスパイスを混ぜ合わせたスナックを、少なくとも1回の試食につき3パターンぐらいは味見することになります。ただ、辛いモノを食べると、ほかの味がわからなくなってしまう。そのため、30分から1時間ぐらい経たないと、次のスナックを味見できません。

◆ついに…舌と精神を死なせない方法を発見

 激辛マニアの商品企画に長らく携わってきた藤本さんですら、「4パターンの場合、すべて試食するまでに5時間以上かかることもあり、一日中ずっと辛いモノを食べ続けている感じ。結構大変です」と言い、「商品開発は、辛さとの闘い」だと大変な現場について本音を漏らす。

――激辛好きでない人だと、舌もそうですが、仕事にも影響が出そうしそうですね。

藤本さん:そうですね…。やっぱり試食のたびに舌が使い物にならなくなってしまうので、辛さをやわらげるために何か方法はないか、いろいろと試してみました。お水とか牛乳、ヨーグルトとか…

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