「勝ち組」だけが知っている、手堅いのに高利回りが期待できる投資手法
日刊SPA! / 2024年9月30日 8時51分
株式会社Agnostri(アグノストリ)代表取締役社長の青木龍
―[東京にビルを持とう。/青木龍]―
こんにちは。中小企業の経営者や富裕層向けの投資ビルを売買仲介する不動産会社アグノストリを経営している青木龍です。
物価上昇や円安が進むなか、お金を銀行に預けているだけではどんどん価値が目減りしていく。そんななかで、“ビル保有”こそ最強の資産防衛策だと思っています。
連載の最後となりますが、「本業とは別の手堅い収益を得て、企業が今後も繁栄していく方法論とマインド」をテーマに、不動産の垣根を越えた企業経営のあり方について話していきたいと思います。
◆既存事業に固執していては激動の時代についていけない
激動の時代、企業が継続していくためには新規事業にも取り組み、イノベーションを起こすことが重要となります。しかし、“既存事業だけでやっていくのが美学”という考え方に固執している人がいかに多いか。これでは時代についていけず、むしろ成長を阻害する原因にもなりかねません。
法人は株主に対する還元はもとより、利益や純資産の増加が大事になるわけで、その結果として株主価値を向上させることにつながります。
そう考えたとき、既存事業では株主に対してじゅうぶんに還元できなかったぶん、不動産事業に力を入れることで、株主還元の強化に努める企業も少なくありません。
例えば直近ですと、サッポロホールディングスの事例が顕著になっています。
同社の主力事業はビールの製造・販売ですが、少子高齢化によって若者が減少し、ビール市場は年々縮小傾向にあります。こうした状況下でも、サッポロホールディングスの株価は上場来高値を記録するなど、非常に堅調な推移を見せています。
これはなぜかと言うと、シンガポールの投資ファンドの資本を入れ、不動産事業を拡大していく方向性を検討しているからです。本業である酒販事業を継続していくために、“第2の収益源をつくる”という観点で不動産事業の強化を見据えているのがわかりやすい事例となります。
◆不動産投資のメリットは「安定収入の確立」と「返済実績による信用」
そんななか、世の中に存在する経営者の約8割が創業者ではなく、「ここぞ」という場面で勝負できない、攻められない人たちが多い印象を持っています。
「先代が残した資産を、投機的な側面を持つ不動産へ移してしまっていいのか……」
そう疑問に思う2代目、3代目の経営者は、どうしても新しい事業に踏み込んでいくのを躊躇してしまうのです。さらに、製造業であれば工場の新設といった設備投資に踏み切れないなど、本業であっても攻めの姿勢を貫くことができないものなんです。
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