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「勝ち組」だけが知っている、手堅いのに高利回りが期待できる投資手法

日刊SPA! / 2024年9月30日 8時51分

 こうした現状を踏まえて、不動産がもたらすメリットや効果について話すと、第2の収益源をつくること以外にも「返済原資のある借り入れの実績をつくれる」ことが言えます。

 入居しているテナント企業がいる状態で不動産を購入すれば、少なくとも賃料は入ってくるわけで、しっかりと返済できる事業計画が整っているものであれば、借金を怖がる必要はないということです。

 逆に返済原資のある借り入れ経験がないと、本業が傾いた際に金融機関からお金を借りづらくなってしまいます。


 ひとつの例として有名なのが、1950年創業の老舗メーカーであるメリーチョコレートです。同社は2009年にロッテホールディングスが全株式を取得して買収し、現在はロッテグループの傘下になっていますが、歴史のある会社が事業売却するまでに追い込まれたのは、無借金経営を貫いていたからです。

 無借金で会社を経営するのは安定的で、健全な状態だと言えますが、いざ本業の業績が悪化したときに、今まで借入実績がないために、お金を貸してもらえない。つまり本業が好調なときこそ、いかに“借り入れ慣れ”をしておくかが大事になるんです。

◆「何もしないで資産をとっておく」のは大きなリスク

 経営者は重大な意思決定を下し、会社の方向性を定めるのが最も重要な仕事です。

 一方で、変化を恐れて現状維持を望んだり、情に流されて的確な判断を怠ったりすれば、「悪くなることはあっても、良くなることはない」という状況に陥ってしまいます。

 また、日本の企業全体のうち、中小企業は99%を占め、30〜40年以上続いている会社の多くは2代目が継いでいますが、創業者を超える手腕を発揮する人がなかなか現れないため、新しい事業へ取り組む企業は少数派だと感じています。

 先代の築いた事業を維持するために「攻め」よりも「守り」を重視するのが日本の中小企業における文化だとも言えますが、資産を守るために相続や会社の株式譲渡をするにしても譲渡税が発生し、資産価値が減っていくのが税制の仕組みになっている。

 つまり、現状維持をしようとすればするほど、先代から後継者へと代替わりを重ねていくうちに、資産がどんどん目減りしてしまうわけです。

 相続税の最高税率は55%なので、20億の資産を引き継いだら半分は税金で差し引かれて10億を相続する形になります。その10億を資産として大事に保管しておいたとしても、次の代にバトンタッチしたらその資産は5億になってしまう。こうした税制の仕組みがある以上、「何もしないで資産をとっておく」のは大きなリスクだと言えるでしょう。

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