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牛肉高騰でインフレ気味の牛丼チェーンを尻目に…「かつや」「てんや」「なか卯」“和風丼チェーン”3社の現在地

日刊SPA! / 2024年11月15日 8時53分

 現在のかつやは関西圏で48店舗(大阪27店舗/京都3店舗/滋賀1店舗/兵庫6店舗/奈良6店舗/和歌山5店舗)を展開中だ。また、からやまも関西11店舗(大阪10店舗/兵庫1店舗)を展開中である(2024年3月末現在)。

◆「てんや」が値上げする中、「さん天」の魅力

 和食ファストフードといえば、かつ丼だけではなく、天丼も見逃せない。ロイヤルホールディングス傘下の天丼チェーン「天丼てんや」も11月8日より国内店舗で20品を20~30円値上げを断行した。

 ロイヤルホールディングスは外食御三家であるロイヤルホストをコアブランドとして展開する外食企業だ。100%子会社で、てんやの運営会社でもある株式会社テンコーポレーションはも価格は少し高めだがこだわりの天丼を提供している。今回の値上げは、お米の価格高騰など仕入れ価格の負担増大が理由で、約2年ぶりである。

 一方、かつやのエリアフランチャイジーであるサト・アークランドサービスホールディングスは自社ブランドである天丼専門店「さん天」も展開している。さん天は、揚げたての海老が2本、それに野菜天も入った「海老天丼」を490円から提供している。

 SNSも積極活用し、LINEクーポン、Xクーポン、アプリクーポンも同時に利用できる。豪華な天丼が490円で食べられると好評のようだ。さん天は現在34店舗(FC1店舗)を展開している。人手不足対応としてセルフ店も増やしており、セルフ店は大根おろしも食べ放題など各種サービスも実施中だ。

◆提供に複雑性が増す天丼、かつ丼

 かつ丼や天丼は牛丼のように、単純工程、単純作業で提供できるワンオペとは異なり、提供に複雑性が増す。その上、かつ丼は豚肉の高騰や物価の優等生であるはずの卵が高騰。天丼も、使用する海鮮類が高いだけでなく、天ぷらを揚げる油そのものも高値で推移しており、原価の負担が大きくなっている。

 なかには2000円を超えるような高付加価値創造型のかつ丼もあり、そちらはインバウンド客に日本の本場のソウルフードとして大盛況で、これからも人気が絶えることはなさそうだ。

 そのかつ丼や天丼を、牛丼と同程度の約500円の価格で提供するのは難しいはずだが、それを実現している各チェーンは顧客からの支持も高い。注文が入ってから揚げてくれ、揚げたての天丼やかつ丼は当然ながらおいしい。

◆親子丼のなか卯も存在感を発揮

 その牛丼チェーンのなかで、唯一といっていい和食を前面に出しているのが、親子丼でおなじみの「なか卯」だ。1969年10月、手づくりうどん店として、大阪府茨木市に1号店をオープン。2001年に稼働店舗数200店舗を超えると、2010年3月に飲食大手ゼンショーの完全子会社となる。

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