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牛肉高騰でインフレ気味の牛丼チェーンを尻目に…「かつや」「てんや」「なか卯」“和風丼チェーン”3社の現在地

日刊SPA! / 2024年11月15日 8時53分

 ゼンショーグループのシステムを最大限に活用し、牛丼、親子丼、カツ丼、カレーのメニュー構成で運営し、特に看板商品である親子丼(並450円)には定評がある。和食のファストフードというカテゴリーの中で、存在感があるチェーン店だ。

 創業時からのうどんをベースに業態進化と成長の基盤となった牛丼、親子丼やカツ丼、カレーなどの商品開発を強化し、なか卯を支える顧客基盤のさらなる拡大を目指してきた。店舗数は455店(2024年3月末日現在)となっている。アプリクーポンが週替わりで配信され、来店動機につながっており、さまざまな話題商品を積極販売しているようだ。

◆企業努力を重ねている各店に期待

 飲食店の倒産が今後もさらに増えそうな中で、日常的に食べられる丼物は、他の業態に比べて需要が大きく変動せずに安定している。牛丼、かつ丼、天丼、親子丼など和食のファストフードは多忙な会社員には簡単に食事を済ませられるし、価格も安いから絶対的な人気がある。

 食品スーパーの惣菜コーナーにも各種丼ものが陳列されており、競争も熾烈だ。各店が切磋琢磨しながら、品質と価格競争を展開し、しかもお客には選択肢も広がっているのが現状だ。厳しい外食を取り巻く環境下で、企業努力を重ねている各店の今後の成長に期待したい。
 
<TEXT/中村清志>

【中村清志】
飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan

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