“全身刺青”の女性セクシービデオ監督を直撃。刺青が持つ“特殊な機能”と、作品作りに役立つ“豊富な経験”を語ってもらった
日刊SPA! / 2024年12月29日 15時54分
「男の気持ちを理解している」と言われることも
全身を刺青が覆うセクシービデオ監督・鈴木リズ氏(39歳)はその企画力でも異彩を放つ。監督を務める『ヤリマンワゴン』(桃太郎映像出版)シリーズは40作以上を数える大ヒット作だ。彼女はなぜこの業界に身を投じ、息の長いヒット作を産み出せたのか――。
◆刺青で困ったことは「全くありません」
――存在感のある刺青ですが、私生活で困ったことはないですか。
鈴木リズ:全くありません。私の姿を見て、「嫌だな」と思う人とはたぶん仲良くなれないので、この刺青はスクリーニング機能も果たしています(笑)。特にこの仕事においては、見た目に特徴があるから覚えてもらいやすいというメリットがあります。
――刺青には昔から憧れがあったのでしょうか。
鈴木リズ:そうですね、学生時代に雑誌で読んでいて憧れがありました。20歳になってから彫師のところに行って刺青を入れました。私自身、刺青を入れている人たちの生き方に魅了されることが多いです。特に日本社会においては敬遠されることがわかっているのに、自分がやりたいことに打ち込んでいるからだと思います。話が合う人は、概ねそういう“自分の芯”がある人なんですよね。
――文字を彫っていると伺いましたが。
鈴木リズ:俳人・飯田蛇笏の名句「を(お)りとりて はらりとおもき すすきかな」を太ももに彫っています。浮薄にみえても手に取れば重みがある、そんな人間に私自身もなりたいと思うからです。また、太宰治『女学生』の一節、「幸福は一夜おくれて来る」も鏡文字にして彫ってあります。
◆「性格が真逆」な母とは、喧嘩ばかりだったが…
――20歳で刺青を入れたとき、ご家族から何か言われませんでしたか。
鈴木リズ:怒られましたよ、もちろん(笑)。今でも、母からは「あなたの刺青はどこに何が彫ってあるかすべてわかるから、増やしたら気づくんだからね」と釘を刺されます。毎月のように増えていますが(笑)。
――お母様は刺青には反対なんですね。ご家族については、これまであまりお話しされていないので新鮮です。
鈴木リズ:母とは昔から性格が真逆で、一緒に住んでいても喧嘩ばかりでした(笑)。今はまだマシな関係になりました。家族については隠しているわけではないんです。父と母は結婚を反対され、駆け落ちをしたらしいです。しかし私ができてから、少し両親と雪解けしたと聞いています。母は「こうだ」と思い込んだら考えを変えられない人なので、どこまで真実かはわからないのですが、母の弁によると、水商売をしていたことがきっかけで結婚を反対されたのだと言っていました。ちなみに母方の祖母は舞妓をやっていた人で、キセルを吸う姿が印象的な粋な人でした。
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