生成AIに悩み相談をしたら?心はなくとも“会話力と共感力”で人間を超える「AIカウンセラー」の可能性
日刊SPA! / 2025年1月26日 8時52分
しかし、AIカウンセラーの場合、相手はプログラムであり、1台で10人でも100人でも1000人でも、同時に診療することが可能です。長時間相談しても、患者はプレッシャーを感じることがありません。
もう一つのAIカウンセラーの強みは「何でも話せる」という安心感です。人間が相手の場合、「これを言ったらどう思われるだろうか」と戸惑うことがありますが、AIはロボットなので、プライベートな内容もすべて打ち明けることができます。家族や友人にも言えない相談を、生成AIにはできるという心理は、多くの人に共感されるでしょう。
事実、ChatGPTには、自殺の相談がよく寄せられるそうです。その場合、ChatGPTは絶対に「死にたいなら死ねばよい」などと突き放したりしません。自殺を食い止めるために一生懸命励ましてくれます。決して投げ出さず、根気強く最後まで徹底的に付き合ってくれます。
カウンセリングに事前予約がいらない点も、AIの強みでしょう。うつ病の患者は、夜になるとうつ症状がひどくなる傾向がありますが、人間のカウンセラーは休養も必要です。そのため、患者が最も不安を感じやすい深夜に、カウンセラーと連絡が取れないことも多いのです。しかし、相手がAIなら時間を気にしなくてよい。気後れする必要もない。不安を感じたときにいつでも気軽に連絡できるという点で、AIのカウンセラーには強い利点があるのです。
◆会話力と共感力のどちらも人間を上回るChatGPT
2023年の論文では、「ChatGPTと人間の医師はどちらが優れているか」という検証が行われました。
この実験では、モニター越しにテキストベースで診察を行い、片方は人間の医師が回答し、もう片方はChatGPTが回答するという形式で行われました。被験者である患者は、両方の診察を受けましたが、そのうちのどちらが生成AIかは知らされていません。テキストで診察を受けた後、被験者には「どちらがよい医師だったか」という質問に答えてもらいました。すると、結果では、会話の質も共感力も、ChatGPTが人間の医師を上回っていたのです。
まず、注目したいのが「会話の質」です。人間が生成AIに会話の質で負ける理由は理解できます。なぜなら、生成AIは医師国家試験で上位に合格するレベルの知識を持っており、一般的な医師よりも基礎知識が豊富で正確だからです。人間の専門医の場合、特定の分野には詳しいものの、それ以外の知識は乏しいことも多いです。消化器の専門医は神経内科の知識については詳しくないかもしれないし、心臓の専門医は骨折について詳しくないことも往々にしてある。人間の知識は万能ではないため、会話の質で負けるのは、当然といえば当然と言えるのかもしれません。
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