1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

牛乳パックのリサイクルに“異様にこだわる”夫。臭いを気にして水洗いをした妻に「感謝どころかモラハラを行う」心理

日刊SPA! / 2025年2月7日 15時52分

◆ケアは相手のニーズを理解してようやく成り立つ

 最後に、僕はAさんの話の中で感じた違和感を、思い切って伝えてみることにしました。

「先ほど、Aさんは『パートナーに加害しないようにしよう、パートナーを少しでもケアしようと日頃から気をつけている』と言っておられましたが、この紙パックリサイクルに関して、Aさんのパートナーのニーズは何だとお考えですか?」

「え?……えーと何だろう?……『紙パックを臭わないようにしてほしい』……でしょうか?」

 そして、重ねて質問してみました。

「そうですね。それもあると思います。他にはどうでしょうか?今のAさんのパートナーのもっと大きなニーズというか、根本的なニーズは何でしょうか?」

「え……、うーん……。……何だろう?」

 Aさんは言葉に詰まってしまいましたが、僕は続けました。

「Aさん。相手のニーズがわからない状態では、いくら『ケアしよう(=相手のニーズを満たそう)』と意識していても、具体的に相手をケアすることはできませんよね。

 今回のケースで言えば、紙パックリサイクルに関してAさんのパートナーが感じ考えていること『子どもが小さくて色々手のかかる時期なんだから、今は可燃ごみで出したい』に対して、尊重した言動をAさんができるのかということです。

 残念ながら、Aさんの話をお聞きする限り、Aさんは、パートナーのニーズよりも、概ね一貫して『リサイクルしたい!』というご自身のニーズの方を優先した言動をしているように感じました。だからこそ、『パートナーに思いが通じたと思ったけど、そうじゃなくてガックリきた』という話なのではないでしょうか?」

「あ……。確かに、そう……ですね……」

 Aさんは、小さな声で、うつむき加減に答えてくれました。

◆相手がしてくれたことに対し、シンプルに感謝を示すことが大事

 そして、僕がAさんのパートナーはもう既にAさんに対して相当気を遣ってくれている旨を伝えると、Aさんは「……え?そうですか?パートナーは今もリサイクルには非協力的なんですよ!?」と驚いて顔を上げました。

 なぜなら、普段は『今は紙パックリサイクルに協力できない』と常々表明しているパートナー自身が、自分の気になった牛乳パックの臭いについて、Aさんには何も言わずに、自分でゆすいでいたのです。

 それはAさんの『リサイクルが大事』という価値観【ニーズ】に対して、パートナーが現状できる限り最大限の尊重【ケア】をしてくれているということです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください