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田中史朗 涙の引退会見「新しい歴史を築けたことは誇り」「小さな体でここまでプレーできた」

スポニチアネックス / 2024年4月25日 4時47分

松島と松田のサプライズ登場に涙する田中史朗(撮影・会津 智海)

 ラグビー元日本代表でW杯に3大会連続で出場したSH田中史朗(39=東葛)が24日、都内で会見し、今季限りでの現役引退を発表した。日本代表歴代7位の通算75キャップを誇り、W杯では南アフリカから金星を挙げた15年イングランド大会、初の8強入りを果たした19年日本大会でも活躍した。日本代表を飛躍に導いた1メートル66の“小さな巨人”は涙ながらに波乱に満ちた現役生活を振り返った。

 グレーのスーツで登壇した田中の目はすでに真っ赤だった。大きく息を吐き、一礼すると「今シーズンをもちまして現役を引退することを決めました。17年間という長い現役生活でしたが、最高に幸せな時間でした」と言葉を詰まらせながら報告した。1メートル66ながら強気なプレーでチームを鼓舞した小さな巨人も、今季は3試合の出場。「本当に体がきついというのがまず一つ。限界を感じた」と決断理由を説明。「この小さな体でここまでプレーできたこと、日本代表としてW杯に出て新しい歴史を築けたことは誇り」と胸を張った。

 1分け3敗に終わった11年W杯が転機となった。ニュージーランドからの帰国時、出迎えるファンは皆無で「危機感を覚えた」。戦いを振り返ったニュースもわずか10秒ほどだった。「自分たちが日本のラグビーの人気を落としてしまった。人気を上げないといけないという責任感があった」。13年には堀江とともに日本人選手で初めてスーパーラグビーに挑戦し、素早い球さばきを磨いた。勝つためならと、周囲との衝突や自己犠牲もいとわなかった。花開いたのは、その後2度のW杯だ。15年イングランド大会では南アフリカを撃破した「ブライトンの奇跡」の立役者に。19年日本大会では初の8強入りに貢献した。

 会見途中にサプライズで登場した松島幸太朗と松田力也から花束とウイスキーを贈られると、こらえていた涙が一気にあふれた。「さっきまで頑張って泣かんかったのに」と号泣しながら、日本の未来を託すように握手を交わした。

 今後はチームのアカデミーコーチとして普及活動を続け、将来は日本代表ヘッドコーチ就任を夢見る。「選手として代表で試合に勝つ喜びを感じた。次はコーチになって選手に味わってもらいたい」。小さな体で残した大きな功績を後世につないでいく。

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