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武居由樹 日本人100人目の世界王者!初のK-1と2冠 判定で涙の“親孝行”

スポニチアネックス / 2024年5月7日 4時34分

王座獲得に号泣する武居(撮影・長久保 豊)

 ◇プロボクシングWBO世界バンタム級タイトルマッチ 〇同級5位・武居由樹 判定 王者ジェーソン・モロニー●(2024年5月6日 東京ドーム)

 WBO世界バンタム級タイトル戦は、元K―1世界王者でデビューから9戦目で世界初挑戦した武居由樹が王者ジェーソン・モロニーに判定3―0で勝利した。K―1とボクシングの世界王者は日本人初で、日本のジムに所属する100人目の男子の世界王者となった。

 初体験の最終12回。モロニーの猛攻で倒されそうになりながらも武居は何とか試合終了のゴングを聞いた。9連続KO勝利はならなかったが、K―1とボクシングの世界王者は日本人初の快挙。さらに日本ジム所属の100人目の男子世界王者という節目のベルトを手にし、「12ラウンド結構きつくて本当はKOで勝ちたかったけど、本当に相手が強くて、必死に練習したから勝てた」と喜びを爆発させた。大橋会長はスパーで井上尚にボコボコにされていたと明かし「心配したが、12回持ったのはそのおかげ」と説明した。

 K―1仕込みでもある独特の距離感からの踏み込みが王者の強固なディフェンスを破壊した。2回にローブローで1点減点となったが、怖がることなく果敢に攻め立てた。序盤で流れをつくると焦る王者の反撃にも対処しフルラウンドを戦い抜いた。

 この日は幼少の頃から師事するキックボクシングのジム「パワーオブドリーム」の古川誠一会長の56歳の誕生日だった。「いつもは服をプレゼントして文句言われるんですけど、今日は文句ありますか?おめでとうございます」と感謝の思いを伝えた。

 22年6月、今回と同じ舞台で那須川天心と武尊の夢の対戦を観戦。「あそこに立てなかったのが悔しかった」と素直に喜べなかったが2年後、天心が見守る前で先にボクシング界の頂点に上り詰めた。井上尚が統一後返上したバンタム級主要4団体のベルトを日本人が占めた。キックボクシング育ちの異色の新王者は「今日の内容ではまだまだなので、また強くなって戻ってきたい」とさらなる進化を約束した。

 ◇武居 由樹(たけい・よしき)1996年(平8)7月12日生まれ、東京都足立区出身の27歳。10歳でキックボクシングを始め、14年11月にKrushでプロデビュー。16年6月に初代Krushバンタム級王座、17年4月にK―1ワールドGPスーパーバンタム級王座を獲得。キック通算25戦23勝(16KO)2敗。21年1月にボクシングのプロテストに合格し、3月のデビュー戦で1回TKO勝ち。22年8月に東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得し、昨年11月に王座を返上した。1メートル70の左ボクサーファイター。

 ▼モロニー 残念な結果だ。武居はユニークなスタイルだったが、自分の戦略ミスもあった。結果を出せなかったので、武居選手の強さを認めるしかない。大きな舞台で試合ができたのは良かった。日本にはバンタム級の王者が4人いるので、また日本で試合ができるようにカムバックしたい。(2度目の防衛に失敗)

 ≪初の世界王者誕生から72年≫武居は日本ボクシングコミッション(JBC)が公認する日本ジム所属の100人目の世界王者となった。1952年5月19日に白井義男が世界フライ級王者のダド・マリノに15回判定勝ちし、日本人初の世界王座を獲得。05年4月16日にWBC世界バンタム級王座を奪取した長谷川穂積(千里馬神戸)が50人目。そこまで約53年を要したが、50~100人目までは19年。WBA、WBCに加えて、13年にWBO、IBFもJBC公認団体となったこともあり、近年はペースが上がっていた。

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