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杏「泣けてきます」“息子”からサプライズ花束に感激 3人の子の母として役に思い重ね 8年ぶり主演映画

スポニチアネックス / 2024年5月7日 19時14分

花束をもらいうれしそうな笑顔を浮かべる杏(撮影・小渕 日向子)

 女優の杏(38)が7日、都内で行われた映画「かくしごと」完成披露舞台挨拶に出席した。映画初主演となった映画「オケ老人!」以来、8年ぶりの主演を務める。

 「生きているだけで、愛」で鮮烈な長編監督デビューを飾った映像クリエーター・関根光才監督、待望の2作目となった本作。一つの〈嘘〉をきっかけにそれぞれの〈かくしごと〉が明らかになっていく、心揺さぶられるヒューマン・ミステリーを描く。

 長年確執の会った父親の認知症介護のため、田舎に戻った主人公・千紗子は、ある日事故で記憶を失った少年を助ける。虐待を受けている疑いがある少年を守るため、自分が母親だと嘘をつき、一緒に暮らし始める。一つの嘘から始まった疑似親子はやがて本物の親子の様になっていくが、そんな幸せは長くは続かなかった。

 双子の女の子と、1児の男の子、3人の子供の母である杏。清潔感漂うシースルーのワンピースで登場した。自身の子供に重ね合わせ、母として感じる特別な思いもあったという。

 オファーを受けたとき「子供から大人になって、大人になってからも年月を重ねた今だからできるのかなと思った。年月を重ねていくうちに涙もろくなって、子供が巻き込まれる出来事に対して感じる思いが強くなった。その思いを体現できるのが今なんだなと思った」と語り、劇中では「今の自分だからこそ演じることができる」と母親ならではの深い母性を、芝居を超えて体現。鮮烈に見るものの心に刺さる演技で圧倒する。

 作品を「打ちのめされる感覚」と一言で表現。「(作品を)見た後に、それぞれの達場に立ってみてどうするのか。人の倫理観だったり、良い悪いは、時代や国で真逆になったりする。必ずしも自分の常識や感覚が本当に正しいか分からない。ただ、目の前にか弱き存在がいた時に何ができるか。それをエンターテインメントを通してグサッと胸に刺さる作品」と胸を張った。

 イベント終盤、母の日間近ということで、劇中で“息子”を演じた中須翔真から“母親”杏へ花束のプレゼントが。「僕のお母さんになってくれてありがとう」という言葉とともに真っ赤なカーネーションの花束を受け取った杏は、サプライズに驚きながらも「本当にうれしいです。ありがとうございます。映画を見るとダブルの意味で泣けてきます」と感激していた。

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