春ドラマ“異例”記憶喪失多発…「9ボーダー」松下洸平、どう演じている?本音明かす「実は僕…」
スポニチアネックス / 2024年5月10日 15時32分
女優の川口春奈(29)が主演を務めるTBS金曜ドラマ「9ボーダー」(金曜後10・00)第4話が、10日に放送される。川口と木南晴夏(38)、畑芽育(22)の3姉妹の心情が多くの共感を呼んでいる。歌唱シーンなどが大きな反響を呼んでいる松下洸平(37)が取材に応じ、「記憶喪失」という難役挑戦への思いを明かした。
「恋はつづくよどこまでも」などで知られる脚本家・金子ありさがオリジナル脚本を手掛けるヒューマンラブストーリー。「中学聖日記」「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」の新井順子プロデューサーと再タッグを組む。映画「ずっと独身でいるつもり?」「君が世界のはじまり」をはじめ、テレビドラマの演出も手掛けるふくだももこがメーン監督を担当する。
10代、20代、30代…年齢を重ねていくと誰もが直面する「大台」の年齢への期待と不安。“モヤり”“焦り”ながら恋に仕事に立ち向かい、生きる道を探してラストイヤーを駆け抜ける、川口春奈・木南晴夏・畑芽育による“ボーダー3姉妹”の姿を描く。
記憶喪失したミステリアスな「コウタロウ」を演じている松下。歌唱シーンもあり、「9ボーダー」視聴者の心をつかんで離さない。今春ドラマでは、「9ボーダー」のほか「記憶喪失系」が目白押し。TBS系では「くるり~誰が私と恋をした?~」で生見愛瑠が、フジテレビ系月9ドラマ「366日」で眞栄田郷敦が、同局「アンメット ある脳外科医の日記」で杉咲花が、日本テレビ系「約束~16年目の真実~」で中村アンが記憶を失うなど、“異例”の事態となっている。
“トレンド”とも言える記憶喪失で注目が集まっているが、松下はどのように演じているのか。その思いを聞いた。
――謎の男・コウタロウ役を演じるにあたり、どのような役作りをしましたか?
作品全体を通して伝えたいことを理解したいので、いつも台本を何周も読み返すようにしています。今回に関しては、コウタロウという役割がどういうものなのかというのを自分の中に落とし込んでいき、ギターの練習もしました。弾き語りをするシーンが1話に登場すると知ったときに、人様に聴かせられるようにしなくてはと思い、合間でコツコツと練習をしていました。
――記憶喪失とは思えない前向きな姿勢が印象的な役どころですが、この作品においてのコウタロウの役割とは?
七苗をはじめとした、悩みを抱える人たちにそっと寄り添う存在でいるべきなのかなと捉えています。
いつも笑顔のコウタロウですが、記憶がないことに不安や恐怖を感じているはずなんですよね。その気持ちを抱えつつも「今を生きる」と言うコウタロウは、素直に「すげーな」って思います。なので、役を通じて皆さんの悩みや、凝り固まってしまっている方たちの心を溶かしていける存在になれたら嬉しいです。コウタロウみたいなタイプがいたら「なんでこんなにハッピーなんだろう」と、気になると思うから。きっと、僕もコウタロウと仲良くなりたいって思うんだろうな(笑)。
――ただ、悩んでいてもそれを素直に出せずに強がってしまう方が多いのも現実。現場などで「あの人、今本当はつらいのかも」と感じたとき、松下さんならどうしますか?
皆さん強くなきゃいけないと思わざるを得ない状況がたくさんあるんだろうなと、常々感じています。もどかしさや忙しさを抱えていても、笑顔でいなきゃいけない瞬間がたくさんあるだろうし。なので、ちょっとした表情を見逃さないよう心掛けています。特に現場にいる方たちには男女問わずたくさん弱音を吐いてほしい。僕から声を掛けることもありますし、抱えているものを吐き出すというのは大事なことだと思っているので。「みんなで支え合っていこう」というスタンスでありたいです。
――実際に、撮影現場の雰囲気はいかがですか?
共演者の皆さん、とても優しくて、スタッフの皆さんも穏やかな人たちばかり。
実は僕、このドラマはとても情報量が多いなと思っていて。3姉妹それぞれに悩みがあり、父親が不在の理由も定かではなく。コウタロウにはなぜか記憶がないし。でもそれを押し付けがましく感じないのは、金子ありささんの脚本が美しく流れ、さらに現場の温かな雰囲気がそのまま映像に出ているからなんじゃないかなって。なので、井之脇海くん、木戸大聖くんと僕も3姉妹に負けないくらい仲良くなって、その空気感を作品で伝えられたらいいな。2人とも役についてとても深く考えていらっしゃって、一緒にいて安心するし信頼できる。3姉妹ならぬ“3兄弟”でお互いに助け合っていきたいです。
――そんな松下さんは、撮影現場でのある誘惑に負けてしまうとのことですが…?
商店街のロケ地がとても素敵な街なんですけど、撮影中いつも買い食いをしちゃうんです。焼き鳥屋さんとか、天ぷら屋さんとか…合間についつい食べてしまう。カフェも多いから、つい…ね。非常に誘惑の多いロケ現場です(笑)。
――ところで、今年現場で37歳のお誕生日を迎えられましたが、“9ボーダー”への準備は?
まだ恐ろしいなと感じています(笑)。でも周りに40代は楽しい、50代はもっと楽しいと、ポジティブな意見をくださる方が多くて。なので、年齢に引っ張られすぎて焦ったり、先のことを考えすぎたりしないようにしたいとは思っています。コウタロウじゃないけど、良いことだけを想像して今を大切に生きる。それが明日、明後日の自分を作る、その結果、楽しい40代になればいいですね。
――では最後に、ドラマの見どころを教えてください。
2話でコウタロウに不穏な展開がありましたが、七苗とコウタロウの関係が今後どうなっていくのか。一方で、コウタロウの身元に関してもこのまま何も分からずに終わるはずはないと思っていますし…僕自身も知りたいです(笑)。また六月、八海を含め、それぞれの恋模様に関しては、もどかしさを楽しんでいただきつつ、最後まで温かく見守っていただけたらうれしいです。
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