イチロー氏 米殿堂入りで爆笑会見 投票見送った1人に「名乗り出て 自宅に招待して一緒にお酒を」

殿堂入りしたイチロー氏（左）は、妻の弓子さんと記念撮影（AP）

　マリナーズなどで通算3089安打を放ち、日本選手で初めて米国野球殿堂入りを果たしたイチロー氏（51＝マ軍会長付特別補佐兼インストラクター）が23日（日本時間24日）、ニューヨーク州クーパーズタウンの殿堂博物館を訪れた。

　記念の帽子とユニホームを着用し、同じく受賞したC・C・サバシア氏、ビリー・ワグナー氏とともに臨んだ会見。有効投票394人中、393人で、あと1票で史上2人目の満票選出だった。2月4日（同5日）に投票しなかった記者が判明する可能性があり「どうやら1人、投票してくれなかった方がいるようですが、ぜひ自宅に招待して一緒にお酒を飲みたい。名乗り出て、シアトルまでお越しください」と語って爆笑を誘った。

　会見では終始笑顔も、近年のルール改正の話題で表情が一変。申告敬遠を例に挙げ「（投手が）投げないで申告して（打者が）一塁に歩いて行くというのは（次の）選手がドキドキしたり、球場全体がざわざわと雰囲気が変わったり、そういう感情がなくなった。いくつか残念なことがある」と私見を述べた。

　式典が行われる7月27日に博物館内に銅製のレリーフが飾られる。選手時代に何度も訪れ、今回が8回目の訪問だという「聖地」で、偉大なメンバーと並ぶことには「同じところにいていいのか、という気持ちと、先輩方には及ばないという気持ち」と恐縮した。

　レリーフの設置予定場所にサインを入れ、弓子夫人と記念撮影。「これはゴールとも捉えられるが、これからの僕の歩み方によっては先輩たちに近づいていけると思う。ここからがスタートとも考えている」と語った。