監督に「休憩の年」と期待されない学年の3連覇偉業 京都精華学園が「日本一」を封印した1年【高校バスケ】
THE ANSWER / 2024年12月29日 7時13分
■SoftBank ウインターカップ2024
バスケットボールの全国高校選手権「SoftBank ウインターカップ2024」は28日、東京体育館で女子決勝が行われ、京都精華学園が慶誠(熊本)に59-54で3連覇を達成した。2021年桜花学園以来、史上3校目の3連覇で2年連続3冠を達成。新チーム結成当初は指揮官が「休憩の年」と思うほど順風満帆ではなかった。内部進学組、学年などにこだわらず力を磨き、たどり着いた偉業だった。
体育館の景色が一気に歪んだ。インターハイ、U-18トップリーグに続く今季3度目の全国制覇を告げるブザー。京都精華学園の5人は抱き合い、泣きじゃくった。ベンチもスタンドも喜びと涙。74歳の山本綱義監督は孫を見つめるように笑った。「苦しい戦い。寿命が3年ほど縮んだけど、優勝で5年長生きできる。寿命をありがとう」。序盤は苦しんだが、粘り強いスティールから主導権を握り、県勢初の決勝だった慶誠を退けた。
指揮官の期待値すらも低いチームだった。2連覇した前年と比べて物足りない。「休憩の年」。そんな言葉も口した。チームは「日本一」の合言葉を封印。主将の林咲良は「まずは目の前の試合を集中しよう」と呼びかけた。中高一貫校ゆえ、内部進学組の連係や固い絆が原動力。そこに期待の1年生SF満生小珀(まんしょう・こはく)が別の中学から加わった。
3連覇に不可欠。上級生は力を認め、積極的に輪に誘った。練習は学年ごとに分けず、1年と3年が同じコートで切磋琢磨。レギュラーと控えの壁もなく、全員がボールに触れる機会を増やしたことで底力が上がった。入学時は「やりづらいかな」と不安を抱えた満生は「みんなフレンドリー。先輩も凄く優しかった」と感謝。今大会は全試合に出場し、巧みなボールさばきと鋭いドライブで貢献した。
準々決勝は3点差、準決勝は2点差の接戦続きで有終V。決して見放さなかった山本監督は「試合ごとに結束が強くなった。凄い情熱が選手たちの中にあった」と1年前が嘘のよう。2002年に6連覇した名古屋短大付(現桜花学園)以来の4連覇が期待される。満生は「まずは新人大会(2月・和歌山)。プレーでチームを引っ張れるようになりたい」と照準。黄金時代を引き継ぐ覚悟を見せた。(THE ANSWER編集部・戸田 湧大 / Yudai Toda)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
高校バスケ決勝で衝撃「あれ入るの」「凄すぎだろ」 決着つけた片手3Pに高田真希「入っちゃうんですね」
THE ANSWER / 2024年12月30日 9時35分
-
身長188cmなのに「まだ高1とか」 日本一バスケ女子の強烈ブロックに「おぉぉ!」味方すら仰天
THE ANSWER / 2024年12月29日 15時3分
-
京都精華学園がウインターカップ3連覇 2年連続3冠の快挙、監督は感無量「寿命をありがとう」【女子決勝】
THE ANSWER / 2024年12月28日 12時34分
-
高1バスケ女子が「将来有望すぎる」 女王校で魅せた美技に熱視線「打つ寸前まで周り見てる」
THE ANSWER / 2024年12月27日 21時3分
-
ウインターカップ女子決勝のカード決定 慶誠が初進出、3連覇狙う京都精華学園と28日に激突
THE ANSWER / 2024年12月27日 12時48分
ランキング
-
1やり投げ元日本女王・佐藤友佳が引退 9月東京で世界陸上も「怪我や気持ちの面で折り合わず」
THE ANSWER / 2025年1月10日 15時26分
-
2佐々木朗希が大谷やダルを"排除”…交渉で選手同席を不可にした「本当の理由」とは
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月10日 11時41分
-
3【卓球】ケガから完全復活を目指す早田ひな 3回戦で敗退も王国が熱視線「まだ回復傾向にあるが…」
東スポWEB / 2025年1月10日 21時3分
-
4高野連 7回制本格議論スタート「部員をより健康に」今年中の結論見送りの可能性にも言及
スポニチアネックス / 2025年1月10日 20時18分
-
5DeNAが三森を獲得したワケ「数年前からぜひ」 本部長が期待する競争&“勝者のメンタル”
Full-Count / 2025年1月10日 18時52分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください