実験店舗に行ってみた!「SIPストア」とPB比率50%「まいばすけっと」 その狙いは?
東スポWEB / 2024年4月25日 18時8分
消費者の節約志向から、昨年はスーパーの食品PB比率が過去最高の17%になったことが報じられたが、50%はかなりの挑戦といえるだろう。
20~30代の若者をターゲットにしたアルコールでもソフトドリンクでもない新感覚ドリンク「トップバリュ クラフテル BAR―ish(バーリッシュ)」など新しい商品を入り口付近に重点的に陳列している。
「パッケージデザインが制約されがちなPBの比率が高まると売り場が無印良品のように均一化されるのではないかと思っていましたが、トップバリュの場合はNB(ナショナルブランド)のオマージュが多くて、パッと見では気づきませんでした(笑い)。まいばすけっとがコンビニキラーになったのは何よりも価格優位性。特に飲料は来店頻度を高める要因だった。今回の実験を見てみると、まいばすけっとはニトリやユニクロのような食のSPA(製造小売業)を目指しているのではないか。ただ私はやはり食品に関しては価格だけでなくNBが必要だと考えていますが…」
セブンのSIPストアもまいばすけっとのPB増強店もあくまで実験店という位置付けで、今すぐ横展開を意図しているものではないが、どちらも狭小商圏を基点にしているところがポイントだ。
「首都圏エリアのみの『まいばすけっと』こそ好調ですが、イオンも本業のGMSでは苦戦が続いています。出店する場所に最適化した店づくりが求められていますし、少子高齢化が進むと狭小商圏をめぐる戦いはより一層激しくなると見ています」
GMSだからこそのスケールメリットを生かしながら、地域最適化を図れるのか。あるいはドン・キホーテやコストコのような次世代の小売業に食われてしまうのか。激戦はもう始まっている。
☆わたなべ・ひろあき 1967年生まれ。静岡県浜松市出身。「やらまいかマーケティング」代表取締役社長。大学卒業後、ローソンに22年間勤務。店長を経て、コンビニバイヤーとしてさまざまな商品カテゴリーを担当し、約760品の商品開発にも携わる。フジテレビ「Live News α」コメンテーター。Tokyofm「ビジトピ」パーソナリティー。
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「飽和するコンビニ」に成長余地が残っているワケ 店舗数は微減となっているが、狙える次のニーズ
東洋経済オンライン / 2024年5月17日 11時40分
-
セブン⁻イレブン、狭小店舗の中央に新・冷凍什器導入 15年間で約20倍伸長する冷凍食品の品揃えを拡充
食品新聞 / 2024年5月12日 17時42分
-
スーパー再編の大一番 首都圏を勝ち取るのはイオンか、セブンか それぞれの勝ち筋とは
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月7日 8時0分
-
イオン、小型店とネットの機動力で首都圏ドミナント戦略推進 「まいばすけっと」「ビッグ・エー」「グリーンビーンズ」強化
食品新聞 / 2024年5月6日 21時32分
-
セブン-イレブン新大型店舗「SIPストア」 焼成パン・淹れたて紅茶・冷凍食品で効果出現
食品新聞 / 2024年5月5日 13時47分
ランキング
-
1【解説】安定的な皇位継承のあり方は 皇族数の確保へ2つの案の議論始まる
日テレNEWS NNN / 2024年5月17日 21時38分
-
2つばさの党、田村淳さんらの自宅特定し街宣 否定的見解に反発か
毎日新聞 / 2024年5月17日 14時16分
-
3素潜り漁をしていた77歳海女が溺死…漁協の船に引き上げられる
読売新聞 / 2024年5月18日 6時44分
-
4姫路港に車転落 中から高齢男女の遺体見つかる
ABCニュース / 2024年5月17日 23時39分
-
5コンビニ店の駐車場で暴行を受け男性重体 30代の男ら3人を逮捕 金銭トラブルか
ABCニュース / 2024年5月18日 0時7分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください