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自民劣勢の衆院補選・島根1区で岸田首相の〝直電作戦〟「今は大変厳しい状況ですが…」

東スポWEB / 2024年4月26日 5時12分

岸田文雄首相

28日に投開票が迫る衆院島根1区(松江市など)が揺れている。昨年11月に急逝した細田博之元衆院議長のセクハラ・裏金疑惑が払拭されない中、同時に行われる3つの補選で自民党が唯一擁立した公認候補が、立憲民主党公認の女性候補に苦戦を強いられているのだ。崖っぷちの情勢に、なんと岸田文雄首相自ら驚きの作戦に出ているようだが、地元自民関係者の間ではむしろ困惑が広がっている。

島根1区は自民公認の元財務官僚・錦織功政(のりまさ)氏(55)と立民公認の元衆院議員、亀井亜紀子氏(58)の一騎打ち。先週末に行ったマスコミ各社の世論調査で、亀井氏のリードが伝えられたその矢先…。選挙区内のある有力者が声を潜める。

「実は週明け、スマホに知らない携帯の番号から着信履歴があった。折り返しの電話をしたら『内閣総理大臣の岸田です』と、なんと首相本人が出たんだよ!」

岸田首相は「今は大変厳しい状況ですが負けられない。どうか、よろしくお願いします」と頼み込んできたという。「俺の番号、どこで調べたのか…。補選全敗は避けようとする執着心を感じた」。かく言う有力者によれば、集票を期待できそうな人物に、相次いで岸田首相から直電が掛かってきているという。

ただ激戦の島根1区では、毎日のように世論調査の電話がジャンジャン鳴りまくる状態が続いていて「せっかくの首相からの電話を取り逃した」というケースも少なからずあるという。岸田首相の直電が形勢を変えるかは怪しいところだ。

首相の電話といえば、1999年度の新語・流行語大賞で年間大賞を受賞した故小渕恵三元首相の「ブッチホン」が有名。今の岸田政権と同様、当時は小渕政権も支持率低下に悩んでいた。だが、現役の首相である小渕氏が民間人に突然電話する行動で、親しみやすい人柄が伝わり支持率は回復した。

小渕氏の次女で、自民党の小渕優子選対委員長が今、島根で候補にベタ付きし応援に走り回っている。このほか小泉進次郎元環境相や上川陽子外相など、自民党は目を引く政治家を続々と投入。さる21日は岸田首相自ら島根入りし、演説した。

ただ、自民党の地方支部幹部いわく「支持率が低迷しているし、地元陣営からは『来ない方がいいのではないか』という意見が根強くあった」。なるべく大人数が集まりにくい、松江市郊外のJAが経営するスーパーに会場を設定するのが「中央へのせめてもの抵抗だった」と明かす。

島根1区は1996年の小選挙区になってから、9回連続で細田氏が当選。近年は、本人が選挙区にほとんど入らずとも対立候補を〝秒殺〟し当確を出すほどだった。

地元の自民党関係者いわく「浮動票はいらない。昔からの支持者を説得して、投票してもらうだけで勝てるはずだ」。丹念に支持者の元へ候補を回らせる戦略だったという。それだけに「中央が入ってきて、引っ掻き回されている。首相の電話や、有名人を投入する空中戦は、浮動票が対立候補に流れる恐れがあり、むしろマイナスだ」と困惑しきり。

「実は岸田首相が選挙戦最終日となる27日も『選挙区に立ちたい』と熱望している」(官邸筋)といい、島根の自民党選対関係者は身の毛がよだつ思いをしているとか。〝キッシーホン〟は功を奏するのだろうか…。

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